令和3年度 行政書士試験 問48 日本の新型コロナウイルス感染症対策と政治
日本における新型コロナウイルス感染症対策と政治に関する次の記述のうち、妥当なものはどれか。
肢ごとの解説
- 1誤り
2020年3月の対応は、新規立法ではなく既存の新型インフルエンザ等対策特別措置法を改正して新型コロナウイルス感染症を対象に含める形で行われました。コロナ専用の新法ではありません。
- 2正しい
2020年4月7日に閣議決定された「新型コロナウイルス感染症緊急経済対策」は、雇用調整助成金の拡充・持続化給付金・特別定額給付金(一人10万円)など、雇用維持・事業継続・生活困窮者支援を柱としました。記述は事実に整合します。
- 3誤り
特措法上の緊急事態宣言下でも外出自粛は「要請」にとどまり、都道府県知事の外出許可制は導入されていません。日本の制度は罰則付きロックダウンを採用していない点が特徴です。
- 4誤り
首相や閣僚・首長の同居親族への「優先接種」制度は存在せず、医療従事者・高齢者へのワクチン接種が2021年1月末までに「完了」した事実もありません。医療従事者向け先行接種は2021年2月開始、高齢者は4月以降に順次開始されました。
- 5誤り
2021年2月の特措法改正でまん延防止等重点措置が導入された点までは正しいですが、同改正では命令違反に対する過料(緊急事態宣言下は30万円以下、重点措置下は20万円以下)が新設されており、制度化が「見送られた」とする記述は誤りです。
解説
コロナ禍初期の政府対応の事実関係を問う問題です。2020年4月の緊急経済対策では、家計向けに一律10万円の特別定額給付金、事業者向けに持続化給付金、雇用維持に向けて雇用調整助成金特例といった大型措置が盛り込まれました。他の肢は、特措法改正(既存法の改正であり新法ではない)、緊急事態宣言下でも要請ベース(外出許可制は不存在)、ワクチン接種の時系列(2021年2〜4月以降に順次開始)、改正特措法の過料新設など、当時の制度設計に関する基本論点で誤りを構成しています。コロナ対応は「特措法改正で対応+要請ベース+給付・雇用支援」の枠組みで覚えるのが要点です。
ここがポイント
2020年4月=緊急経済対策(特別定額給付金10万円・持続化給付金)。コロナ対応は特措法改正で行い、外出は要請ベース。
本ページに掲載する問題文・選択肢は、一般財団法人 行政書士試験研究センターが公表する令和3年度(2021年度)行政書士試験の試験問題からの引用です。正解は同機関公表の正答に基づきます。解説・ポイントは自習室比較ナビ編集部が独自に作成したものです。
解説は作成時点(2026-06-08)の法令にもとづく編集部の見解です。法改正により最新の法令と一致しない場合があります。正確性を保証するものではないため、必ず最新の公式情報をご確認ください。