令和3年度 行政書士基礎知識難易度 標準

令和3年度 行政書士試験 問50 ふるさと納税

問題(引用)出典: 一般財団法人 行政書士試験研究センター「令和3年度 行政書士試験 試験問題」問50(原文のまま・無改変)

いわゆる「ふるさと納税」に関する次のア~オの記述のうち、誤っているものの組合せはどれか。 ア.ふるさと納税とは、居住する自治体に住民税を納めずに、自分が納付したい自治体を選んで、その自治体に住民税を納めることができる制度である。 イ.ふるさと納税は、個人が納付する個人住民税および固定資産税を対象としている。 ウ.ふるさと納税により税収が減少した自治体について、地方交付税の交付団体には減収分の一部が地方交付税制度によって補填される。 エ.納付を受けた市町村は、納付者に返礼品を贈ることが認められており、全国の9割以上の市町村では、返礼品を提供している。 オ.高額な返礼品を用意する自治体や、地場産品とは無関係な返礼品を贈る自治体が出たことから、国は、ふるさと納税の対象自治体を指定する仕組みを導入した。

正解1選択肢 1 が正しい

肢ごとの解説

  • 1正しい

    アは誤り。ふるさと納税は居住自治体への住民税納付に代わるものではなく、応援したい自治体への寄附を行い、その額のうち2,000円を超える部分について所得税・住民税から控除される寄附金税制(特例)です。イも誤り。控除対象は所得税と個人住民税であり、固定資産税は対象外です。

  • 2誤り

    アは誤りですが、ウ(地方交付税による補填)は正しい記述のため組合せとして合致しません。

  • 3誤り

    イは誤りですが、エ(9割以上の市町村が返礼品を提供)は実態にほぼ整合する正しい記述で、誤りの組合せには該当しません。

  • 4誤り

    ウ(地方交付税による減収補填)、オ(2019年地方税法改正による対象自治体の指定制度)は共に正しい記述で、誤りの組合せではありません。

  • 5誤り

    エ・オはいずれも実態・制度に整合し正しい記述です。

解説

ふるさと納税の法的性格と運用実態を問う問題です。制度の本質は「寄附」であり(地方税法37条の2等)、居住自治体への住民税納付を別の自治体に振り替える制度ではありません(ア誤り)。控除対象は所得税と個人住民税で、固定資産税は対象になりません(イ誤り)。一方、ウは地方交付税の基準財政収入額算定を通じた減収補填の仕組みとして正しく、オは2019年の地方税法改正で導入された総務大臣による対象自治体指定制度(返礼品は地場産品で寄附額の3割以下等の基準)を指しており正しい記述です。エの返礼品提供は全国の市区町村の大多数で行われている実態に合致します。「寄附金税制+指定制度+地場産3割ルール」をセットで押さえるのがポイントです。

ここがポイント

ふるさと納税=寄附金税制で対象は所得税・個人住民税(固定資産税は含まない)。2019年改正で総務大臣の指定制度導入。

本ページに掲載する問題文・選択肢は、一般財団法人 行政書士試験研究センターが公表する令和3年度(2021年度)行政書士試験の試験問題からの引用です。正解は同機関公表の正答に基づきます。解説・ポイントは自習室比較ナビ編集部が独自に作成したものです。

解説は作成時点(2026-06-08)の法令にもとづく編集部の見解です。法改正により最新の法令と一致しない場合があります。正確性を保証するものではないため、必ず最新の公式情報をご確認ください。