平成29年度 社労士厚生年金保険法難易度 やや難

平成29年度 社労士試験 問53 厚生年金保険法に関する次のアからオの記述のうち、正しいものの組合せは、後記AからEまでのうちどれか

問題(引用)出典: 全国社会保険労務士会連合会 試験センター「平成29年度 社会保険労務士試験 試験問題」問53(原文のまま・無改変)

厚生年金保険法に関する次のアからオの記述のうち、正しいものの組合せは、後記AからEまでのうちどれか。 ア 適用事業所以外の事業所に使用される任意単独被保険者の被保険者資格の喪失は、厚生労働大臣の確認によってその効力を生ずる。 イ 産前産後休業期間中の保険料の免除の申出は、被保険者が第1号厚生年金被保険者又は第4号厚生年金被保険者である場合には当該被保険者が使用される事業所の事業主が、また第2号厚生年金被保険者又は第3号厚生年金被保険者である場合には当該被保険者本人が、主務省令で定めるところにより実施機関に行うこととされている。 ウ 障害手当金の額は、厚生年金保険法第50条第1項の規定の例により計算した額の100分の200に相当する額であるが、その額が障害等級2級に該当する者に支給する障害基礎年金の額の2倍に相当する額に満たないときは、当該額が障害手当金の額とされる。 エ 厚生年金保険法第47条の3に規定するいわゆる基準障害による障害厚生年金を受給するためには、基準傷病の初診日が、基準傷病以外の傷病( 基準傷病以外の傷病が2以上ある場合は、基準傷病以外の全ての傷病 )に係る初診日以降でなければならない。 オ 任意適用事業所に使用される被保険者について、その事業所が適用事業所でなくなったことによる被保険者資格の喪失は、厚生労働大臣の確認によってその効力を生ずる。

正解3選択肢 3 が正しい

肢ごとの解説

  • 1誤り

    アは厚労大臣の認可で資格喪失となるため誤り。イは正しいが、アが誤りである以上、組合せとして誤りです。

  • 2誤り

    アは資格喪失が認可によるため誤り。ウも100分の200は誤りで本則は100分の200ではなく所定の倍率(200/100ではない)なので誤りです。

  • 3正しい

    イは産前産後休業中の保険料免除の申出ルートの規定として正しく、エは基準障害による障害厚生年金は基準傷病の初診日が他の傷病の初診日以降であることが要件であり、いずれも正しい記述です。

  • 4誤り

    ウの障害手当金の額の計算は誤り、オも事業所が適用事業所でなくなった場合の資格喪失は認可によるため誤りで、組合せとして成立しません。

  • 5誤り

    エは正しいがオは認可によって効力を生じるため誤り。組合せとしては不成立です。

解説

正解は3(イとエ)です。アは任意単独被保険者の資格喪失は厚労大臣の「認可」が必要で、確認ではないため誤りです。イは産前産後休業中の保険料免除の申出ルートが、第1号・第4号厚年被保険者は事業主、第2号・第3号厚年被保険者は被保険者本人であるとの規定どおりで正しいです。ウは障害手当金の額が報酬比例の年金額(厚年法50条1項の例による額)の2倍であり、最低保障は障害基礎年金(2級)の額の4分の3の2倍ではなく所定の最低保障額(780,900円×改定率の8分の12等)と異なる構成であり、文中の「100分の200」「障害基礎年金の額の2倍」という表現が条文と整合しないため誤りです。エは基準障害による障害厚生年金の要件として、基準傷病の初診日が他の傷病の初診日「以後」であることが必要で正しいです。オは任意適用事業所が適用事業所でなくなったことによる資格喪失は「認可」を要する取扱いで、確認によって効力を生じる旨の本肢は誤りです。

ここがポイント

資格喪失の効力発生原因(確認 vs 認可)と、産前産後休業・育児休業中の保険料免除の申出ルートを被保険者種別ごとに整理することが鍵です。

本ページに掲載する問題文・選択肢は、全国社会保険労務士会連合会 試験センターが公表する平成29年度(2017年度)社会保険労務士試験の試験問題からの引用です。正解は同機関公表の正答に基づきます。解説・ポイントは自習室比較ナビ編集部が独自に作成したものです。

解説は作成時点(2026-06-08)の法令にもとづく編集部の見解です。法改正により最新の法令と一致しない場合があります。正確性を保証するものではないため、必ず最新の公式情報をご確認ください。