令和5年度 社労士厚生年金保険法難易度 やや難

令和5年度 社労士試験 問53 総則・適用

問題(引用)出典: 全国社会保険労務士会連合会 試験センター「令和5年度 社会保険労務士試験 試験問題」問53(原文のまま・無改変)

厚生年金保険法に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

正解5選択肢 5 が正しい

肢ごとの解説

  • 1誤り

    任意適用事業所が適用事業所でなくなる脱退の認可を受けるには、被保険者の4分の3以上の同意が必要であり(厚年法8条1項)、全員の同意までは要しません。『全員の同意』とする点が誤りです。

  • 2誤り

    妻が遺族基礎年金の受給権を有しない場合に子が遺族基礎年金の受給権を有するときは、その間、妻に対する遺族厚生年金は支給停止となります(厚年法66条1項)。支給されるとする点が誤りです。

  • 3誤り

    船舶所有者に使用される船員には、陸上労働者のような日々雇い入れられる者の適用除外(厚年法12条)が及びません。船員は日々雇い入れられる者であっても被保険者となるため、本肢は誤りです。

  • 4誤り

    加給年金額の対象配偶者が繰上げ支給の老齢基礎年金を受けても、それだけでは加給年金額は支給停止されません。配偶者自身が20年以上の老齢厚生年金等を受給できる場合に停止されるのであり、本肢は誤りです。

  • 5正しい

    「70歳以上の使用される者」(在職老齢年金の対象等となる者)の判定では、日々雇い入れられ1か月を超えて引き続き使用されない臨時使用の者は適用除外に準じ該当しません(厚年法27条・12条参照)。本肢が正しい記述です。

解説

正解は肢5です。厚生年金保険法27条の「70歳以上の使用される者」の範囲は、被保険者の適用除外(12条)の考え方に準じて判定され、船舶所有者以外の事業所に日々雇い入れられて臨時に使用され、1か月を超えて引き続き使用されない者は該当しません。任意適用事業所の脱退認可は被保険者の4分の3以上の同意で足り(肢1)、遺族厚生年金は子が遺族基礎年金の受給権を有する間は妻の分が支給停止される点(肢2)が誤りです。船員は日々雇い入れられても被保険者となる(肢3)など、適用除外の例外関係を正確に押さえることが重要です。

ここがポイント

船員には陸上労働者の適用除外(日々雇い・臨時使用等)が原則及ばない。遺族厚生年金は子が遺族基礎年金の受給権を持つ間、妻の分が支給停止される(66条1項)。

本ページに掲載する試験問題(問題文・選択肢)は、令和5年度(2023年度)社会保険労務士試験のうち、公開されている過去問資料を参照して収録しています。正解は、全国社会保険労務士会連合会 試験センターが公表する正答に基づきます。社会保険労務士試験は試験センターが試験問題用紙を一般公開していないため、問題文・選択肢の収録は公開過去問資料を参照したものです。解説・ポイントは自習室比較ナビ編集部が独自に作成したものです。

解説は作成時点(2026-06-07)の法令にもとづく編集部の見解です。法改正により最新の法令と一致しない場合があります。正確性を保証するものではないため、必ず最新の公式情報をご確認ください。