令和6年度 社労士試験 問9 医師による面接指導
長時間労働者に対する医師による面接指導に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
肢ごとの解説
- 1正しい
労安衛法 66 条の 8 第 1 項の面接指導の対象は、 1 週 40 時間を超える労働が一月当たり 80 時間を超え、かつ疲労の蓄積が認められ、面接指導を申し出た労働者です。本肢は正しい記述です。
- 2正しい
研究開発業務従事者については、労安衛法 66 条の 8 の 2 により、 1 週 40 時間超の労働が一月当たり 100 時間を超える者に対し、本人の申出を要さず面接指導を行わなければなりません。本肢は正しい記述です。
- 3正しい
労働時間の状況の把握義務(労安衛法 66 条の 8 の 3)は、労基法 41 条 2 号の管理監督者や機密事務取扱者を含むすべての労働者が対象です。本肢は正しい記述です。
- 4誤り
面接指導の費用は事業者負担とされますが、 66 条の 8 の 2 の研究開発業務従事者に対する面接指導(申出を要しない義務的なもの)に要した時間は当然に労働時間と解され、その賃金は事業者が支払うべきものとされています。 66 条の 8 と同列に「当然には負担すべきものではない」とする本肢は誤り(=本問の正解)です。
- 5正しい
派遣労働者の長時間労働に対する医師の面接指導は、派遣元事業主に実施義務が課せられています。本肢は正しい記述です。
解説
正解は肢4です。医師による面接指導の費用はいずれも事業者が負担すべきものですが、賃金の取扱いは制度によって異なります。労安衛法 66 条の 8(一般の長時間労働者・本人の申出による面接指導)に要した時間の賃金は当然には事業者負担ではなく支払うことが望ましいとされる一方、 66 条の 8 の 2(研究開発業務従事者・申出を要しない義務的な面接指導)に要した時間は当然に労働時間として賃金を支払うべきものとされます。両者を一括して「当然には負担すべきものではない」とする肢4が誤りです。肢1・肢2の時間要件、肢3の労働時間状況の把握対象、肢5の派遣元の実施義務はいずれも正しい記述です。
ここがポイント
面接指導は一般 66 条の 8(80 時間超+疲労+申出)/研究開発 66 条の 8 の 2(100 時間超・申出不要・義務)/高プロ 66 条の 8 の 4 の 3 類型。労働時間状況の把握は管理監督者も対象。
本ページに掲載する問題文・選択肢は、全国社会保険労務士会連合会 試験センターが公表する令和6年度(2024年度)社会保険労務士試験の試験問題からの引用です。正解は同機関公表の正答に基づきます。解説・ポイントは自習室比較ナビ編集部が独自に作成したものです。
解説は作成時点(2026-06-07)の法令にもとづく編集部の見解です。法改正により最新の法令と一致しない場合があります。正確性を保証するものではないため、必ず最新の公式情報をご確認ください。