平成27年度 行政書士試験 問11 行政手続法(意見公募手続)
行政手続法による意見公募手続につき、妥当な記述はどれか。
肢ごとの解説
- 1正しい
行政手続法3条3項により意見公募手続を含む命令等制定手続の規定は地方公共団体の命令等の制定には適用されず、同法46条は地方公共団体に対し公正・透明性確保のための措置を講じる努力義務を課しています。本肢は条文どおりで妥当です。
- 2誤り
意見公募手続を経て命令等を定めた場合、提出意見の有無にかかわらず結果を公示しなければなりません(行手法43条)。意見がなければ公示不要とする本肢は妥当でありません。
- 3誤り
意見公募手続は何人でも意見を提出できる広く一般を対象とする手続であり、特別の利害関係者に個別に意見提出を求めなければならないとの規定はありません。本肢は妥当でありません。
- 4誤り
提出意見は十分に考慮しなければなりませんが(行手法42条)、考慮しなかった理由を提出者に個別通知する義務はなく、結果公示の際に提出意見を考慮した結果とその理由を公示すれば足ります(43条)。本肢は妥当でありません。
- 5誤り
命令等には、法律に基づく命令・規則、審査基準、処分基準のほか、行政指導指針も含まれます(行手法2条8号)。行政指導指針を除くとする本肢は妥当でありません。
解説
本問は意見公募手続(パブリックコメント)に関し妥当なものを選ぶ問題です。行政手続法3条3項は、命令等制定手続を含む同法第6章の規定を地方公共団体の機関がする命令等の制定には適用しないとし、同法46条は地方公共団体に対し公正の確保と透明性向上のための措置を講ずる努力義務を課しています。したがって肢1が条文どおりで妥当です。他の肢については、結果公示は意見の有無を問わず必要(43条)、特別利害関係者への個別の意見聴取義務はない、考慮しなかった理由の個別通知義務はない、命令等には行政指導指針も含まれる(2条8号)という点で、いずれも条文に反します。
ここがポイント
意見公募手続は地方公共団体の命令等に不適用(努力義務のみ)。命令等=命令・規則・審査基準・処分基準・行政指導指針。
本ページに掲載する問題文・選択肢は、一般財団法人 行政書士試験研究センターが公表する平成27年度(2015年度)行政書士試験の試験問題からの引用です。正解は同機関公表の正答に基づきます。解説・ポイントは自習室比較ナビ編集部が独自に作成したものです。
解説は作成時点(2026-06-07)の法令にもとづく編集部の見解です。法改正により最新の法令と一致しない場合があります。正確性を保証するものではないため、必ず最新の公式情報をご確認ください。