平成27年度 行政書士行政法難易度 やや難

平成27年度 行政書士試験 問17 行政事件訴訟法(執行停止)

問題(引用)出典: 一般財団法人 行政書士試験研究センター「平成27年度 行政書士試験 試験問題」問17(原文のまま・無改変)

行政事件訴訟法の定める執行停止に関する次の記述のうち、妥当な記述はどれか。

正解5選択肢 5 が正しい

肢ごとの解説

  • 1誤り

    執行停止は処分の取消訴訟又は無効等確認訴訟を提起した者が申し立てるものであり、差止訴訟には執行停止ではなく仮の差止めの制度が対応します。差止訴訟提起者が執行停止を申し立てうるとする本肢は妥当でありません。

  • 2誤り

    執行停止は本案訴訟が係属していることを要しますが、本案提起と同時にしなければならないわけではなく、本案提起後であれば申し立てられます。提起と同時に限るとする本肢は妥当でありません。

  • 3誤り

    執行停止は当事者の申立てに基づいて行われるものであり、裁判所が職権で執行停止をすることはできません(行訴法25条2項)。職権でできるとする本肢は妥当でありません。

  • 4誤り

    条文が定めるのは逆で、処分の効力の停止は、処分の執行又は手続の続行の停止によって目的を達することができる場合にはすることができません(行訴法25条2項ただし書)。効力停止が補充的とされる点を取り違えており妥当でありません。

  • 5正しい

    執行停止の決定は、あらかじめ当事者の意見をきいた上でしなければなりませんが(行訴法25条6項)、口頭弁論を経ることは要しません。本肢は条文どおりで妥当です。

解説

本問は執行停止(行政事件訴訟法25条)に関し妥当なものを選ぶ問題です。執行停止の決定は、あらかじめ当事者の意見をきいた上でしなければなりませんが、口頭弁論を経る必要はありません(25条6項)。したがって肢5が条文どおりで妥当です。他の肢は、執行停止は取消訴訟・無効等確認訴訟提起者が申し立てる(差止訴訟には仮の差止めが対応する)点、本案提起と同時に限られない点、職権による執行停止はできず申立てが必要な点(25条2項)、効力停止が執行停止・手続続行停止によって目的を達しうる場合には認められない補充的なものである点(25条2項ただし書)で、いずれも誤りです。執行停止は当事者の申立てによる点と効力停止の補充性が重要です。

ここがポイント

執行停止は申立てによる(職権不可)。決定前に当事者の意見聴取は必要だが口頭弁論は不要(行訴法25条)。効力停止は補充的。

本ページに掲載する問題文・選択肢は、一般財団法人 行政書士試験研究センターが公表する平成27年度(2015年度)行政書士試験の試験問題からの引用です。正解は同機関公表の正答に基づきます。解説・ポイントは自習室比較ナビ編集部が独自に作成したものです。

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