平成27年度 行政書士試験 問38 会社法(単元株式)
取締役会設置会社(指名委員会等設置会社を除く。)であり、種類株式発行会社でない株式会社の単元株式に関する次の記述のうち、会社法の規定に照らし、誤っているものはどれか。
肢ごとの解説
- 1正しい
株式会社は、一定数の株式をもって株主総会で1個の議決権を行使できる一単元とする旨を定款で定めることができます(会社法188条1項)。本肢は正しい記述です。
- 2正しい
残余財産分配請求権など会社法189条2項各号に列挙された権利は、定款によっても単元未満株主から奪うことができません。本肢は正しい記述です。
- 3誤り
単元未満株主の買取請求権(会社法192条)は法律上当然に認められる権利であり、定款の定めは要件ではありません。「定款の定めがあるときに限り」とする点が誤りで、これが正解です。
- 4正しい
単元未満株主の売渡請求(買増請求、会社法194条)は、定款にその旨の定めがある場合に限り認められます。本肢は正しい記述です。
- 5正しい
単元株式数の減少や定款の定めの廃止は、株主に不利益を与えないため、取締役会の決議(定款変更の特則として株主総会決議を要しない、会社法195条1項)で行えます。本肢は正しい記述です。
解説
単元株制度に関する会社法の規定を問う問題です。会社は一定数の株式を1単元とし、1単元につき1個の議決権を認める旨を定款で定めることができます(会社法188条)。単元未満株主には議決権はありませんが、残余財産分配請求権など189条2項列挙の権利は定款によっても奪えません(肢2)。ここで、単元未満株式の買取請求権(192条)は法律上当然に認められる権利であり、定款の定めの有無に関わらず行使できます。これに対し、単元未満株式と併せて単元株式となる数の株式の売渡し(買増し)請求権(194条)は、定款に定めがある場合に限り認められます。したがって、買取請求を「定款の定めがあるときに限り」できるとする肢3が誤りで、これが正解です。買取請求と売渡請求とで定款の要否が異なる点が要点です。
ここがポイント
単元未満株式の買取請求権(192条)は当然に認められ定款の定めは不要。売渡(買増)請求権(194条)は定款の定めがある場合のみ。単元株式数の減少・廃止は取締役会決議で可。
本ページに掲載する問題文・選択肢は、一般財団法人 行政書士試験研究センターが公表する平成27年度(2015年度)行政書士試験の試験問題からの引用です。正解は同機関公表の正答に基づきます。解説・ポイントは自習室比較ナビ編集部が独自に作成したものです。
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