平成27年度 行政書士商法難易度 やや難

平成27年度 行政書士試験 問39 会社法(監査役)

問題(引用)出典: 一般財団法人 行政書士試験研究センター「平成27年度 行政書士試験 試験問題」問39(原文のまま・無改変)

種類株式発行会社ではない取締役会設置会社で、複数の監査役が選任されている監査役設置会社の監査役の選任および解任に関する次の記述のうち、会社法の規定に照らし、誤っているものはどれか。なお、定款には別段の定めがないものとする。

正解2選択肢 2 が正しい

肢ごとの解説

  • 1正しい

    監査役の選任は普通決議によりますが、定足数は定款によっても議決権の3分の1未満に下げられません(会社法341条)。本肢の定足数・決議要件の記述は正しい記述です。

  • 2誤り

    取締役が監査役の選任議案を株主総会に提出するには、監査役(複数なら監査役会または監査役の過半数)の同意を得る必要があります(会社法343条1項)。「監査役全員の同意」を要するとする点が誤りで、これが正解です。

  • 3正しい

    監査役は、取締役に対し、監査役の選任を株主総会の目的とすることや、選任議案の提出を請求できます(会社法343条2項)。監査役の独立性確保のための規律で、本肢は正しい記述です。

  • 4正しい

    監査役の解任は、その地位の安定を図るため特別決議(議決権の過半数の株主が出席し、出席株主の議決権の3分の2以上の多数)によります(会社法309条2項7号・343条4項)。本肢は正しい記述です。

  • 5正しい

    監査役は、自己の選任・解任・辞任について意見を述べられるほか、他の監査役の解任についても株主総会で意見を述べることができます(会社法345条)。本肢は正しい記述です。

解説

監査役の選任・解任手続に関する会社法の規定を問う問題です。監査役の選任は普通決議によりますが、定足数は3分の1を下限とする制約があります(341条、肢1は正しい)。監査役の独立性を確保するため、取締役が監査役選任議案を株主総会に提出するには監査役(複数の場合は過半数。監査役会設置会社では監査役会)の同意を要し、また監査役には選任の議題化・議案提出の請求権が認められます(343条)。ここで肢2は同意要件を「監査役全員の同意」とする点が誤りで、正しくは監査役の過半数の同意で足ります。よって肢2が正解です。解任は監査役の地位の安定のため特別決議を要し(肢4)、監査役は自己や他の監査役の解任について意見陳述権を有します(肢5)。

ここがポイント

監査役選任議案の提出には監査役の過半数の同意で足り、全員の同意は不要(343条1項)。選任は普通決議(定足数3分の1下限)、解任は特別決議。監査役に意見陳述権あり。

本ページに掲載する問題文・選択肢は、一般財団法人 行政書士試験研究センターが公表する平成27年度(2015年度)行政書士試験の試験問題からの引用です。正解は同機関公表の正答に基づきます。解説・ポイントは自習室比較ナビ編集部が独自に作成したものです。

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