平成27年度 行政書士試験 問45 記述(他主占有から自主占有への転換)
権原の性質上、占有者に所有の意思のない他主占有が、自主占有に変わる場合として2つの場合がある。民法の規定によると、ひとつは、他主占有者が自己に占有させた者に対して所有の意思があることを表示した場合である。もうひとつはどのような場合か、40字程度で記述しなさい。
模範解答
他主占有者が、新たな権原により、さらに所有の意思をもって占有を始めた場合。
採点のポイント
- 「新たな権原」により占有を始めたことが示されていること(民法185条)。
- その新たな権原に基づき「所有の意思をもって」占有を始めたこと。
- 他主占有が自主占有へ転換するもう一つの場合を述べていること。
解説
民法185条は、権原の性質上所有の意思のない占有(他主占有)が自主占有へ転換する場合を2つ定めています。ひとつは、他主占有者が自己に占有をさせた者に対して所有の意思があることを表示した場合です。もうひとつは、他主占有者が「新たな権原により」さらに所有の意思をもって占有を始めた場合です。新たな権原とは、たとえば賃借人が目的物を買い受けたり、相続によって占有を承継した相続人が新たに事実的支配を開始して所有の意思を有するに至った場合などが典型例です。所有の意思の有無は取得時効の成否(民法162条)に直結するため、この転換の要件は実務上重要です。
ここがポイント
民法185条が定める他主占有から自主占有への転換は、(1)所有の意思の表示、(2)新たな権原による所有の意思をもった占有開始の2つ。取得時効の成否を左右する。
本ページに掲載する問題文・選択肢は、一般財団法人 行政書士試験研究センターが公表する平成27年度(2015年度)行政書士試験の試験問題からの引用です。正解は同機関公表の正答に基づきます。解説・ポイントは自習室比較ナビ編集部が独自に作成したものです。
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