平成28年度 行政書士試験 問14 行政不服審査法・再調査の請求
行政不服審査法における再調査の請求について、妥当な記述はどれか。
肢ごとの解説
- 1誤り
再調査の請求は、処分につき処分庁以外の行政庁に審査請求ができる場合において、法律に再調査の請求ができる旨の定めがあるときに認められます(行政不服審査法5条1項)。審査請求ができる場合に認められないとする本記述は逆であり、妥当ではありません。
- 2誤り
再調査の請求は処分について認められるものであり、不作為については認められません。不作為に対しては審査請求によります。不作為にも再調査の請求が認められるとする本記述は妥当ではありません。
- 3誤り
再調査の請求は処分庁が簡易迅速に事実関係を再調査する手続であり、審理員による審理手続や行政不服審査会等への諮問は予定されていません。審理員による審理が原則必要とする本記述は妥当ではありません。
- 4正しい
行政不服審査法61条が準用する31条1項により、再調査の請求においても請求人または参加人の申立てがあったときは、当該申立人に口頭で意見を述べる機会を与えなければならず、当該意見陳述が困難であると認められる場合はこの限りでないとされます。本記述は妥当です。
- 5誤り
再調査の請求においても、処分庁は職権で執行停止ができるほか、請求人の申立てによる執行停止も認められます(行政不服審査法61条が準用する25条)。請求人は申し立てられないとする本記述は妥当ではありません。
解説
平成26年改正で導入された再調査の請求に関する問題です。再調査の請求は、処分庁以外の行政庁に審査請求ができる処分について、法律に特別の定めがある場合に、処分庁に対して簡易迅速な見直しを求める手続です(5条)。不作為は対象外で(肢2誤)、審理員・行政不服審査会等の手続は予定されません(肢3誤)。処分庁による職権の執行停止に加え請求人の申立てによる執行停止も認められます(肢5誤)。肢1は要件の説明が逆で誤りです。これに対し肢4は、再調査の請求でも申立てがあれば口頭意見陳述の機会を与えなければならない(61条による31条準用)とする点で正しく、妥当な記述は肢4です。
ここがポイント
再調査の請求は処分が対象(不作為は不可)、審理員・諮問なし、執行停止は職権+申立ての両方可、口頭意見陳述は申立てがあれば原則付与。
本ページに掲載する問題文・選択肢は、一般財団法人 行政書士試験研究センターが公表する平成28年度(2016年度)行政書士試験の試験問題からの引用です。正解は同機関公表の正答に基づきます。解説・ポイントは自習室比較ナビ編集部が独自に作成したものです。
解説は作成時点(2026-06-07)の法令にもとづく編集部の見解です。法改正により最新の法令と一致しない場合があります。正確性を保証するものではないため、必ず最新の公式情報をご確認ください。