平成28年度 行政書士試験 問15 行政不服審査法・審理員
行政不服審査法における審理員について、妥当な記述はどれか。
肢ごとの解説
- 1誤り
審理員による審理手続は、処分についての審査請求のみならず、不作為についての審査請求においても行われます。不作為では行われないとする本記述は妥当ではありません。
- 2正しい
行政不服審査法9条1項により審理員は審査庁に所属する職員のうちから指名され、同法17条により審査庁となるべき行政庁は審理員となるべき者の名簿を作成するよう努めるものとされます(努力義務)。本記述は妥当です。
- 3誤り
執行停止をすべき旨の意見書を審査庁に提出できるにとどまり(40条)、審理員が処分庁に対し執行停止を命ずる権限はありません。執行停止を命ずることができるとする本記述は妥当ではありません。
- 4誤り
審理員は、審理手続終結後、審査庁がすべき裁決に関する意見書(審理員意見書)を作成して事件記録とともに審査庁に提出します(42条)。裁決に関する意見の記載がなされないとする本記述は妥当ではありません。
- 5誤り
行政不服審査会等への諮問を行うのは審査庁であって審理員ではありません(43条)。審理員が諮問しなければならないとする本記述は妥当ではありません。
解説
平成26年改正で導入された審理員制度に関する問題です。審理員は審査の公正を確保するため、審査庁に所属する職員のうち処分等に関与しない者から指名され(9条)、処分・不作為いずれの審査請求でも審理を担当します(肢1誤)。執行停止については審査庁に意見書を提出できるにとどまり命令権はなく(肢3誤)、審理終結後は裁決に関する意見を記した審理員意見書を審査庁に提出します(肢4誤)。行政不服審査会等への諮問は審査庁が行うものです(肢5誤)。これに対し肢2は、審理員が審査庁所属職員から指名されること、および審理員候補者名簿の作成が努力義務であること(17条)を正しく述べており、妥当な記述は肢2です。
ここがポイント
審理員は審査庁所属職員から指名(処分・不作為とも)。名簿作成は努力義務。執行停止は意見書提出のみ、審理員意見書を作成、諮問は審査庁が行う。
本ページに掲載する問題文・選択肢は、一般財団法人 行政書士試験研究センターが公表する平成28年度(2016年度)行政書士試験の試験問題からの引用です。正解は同機関公表の正答に基づきます。解説・ポイントは自習室比較ナビ編集部が独自に作成したものです。
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