平成28年度 行政書士試験 問36 商法の適用
商法の適用に関する次の記述のうち、商法の規定に照らし、誤っているものはどれか。
肢ごとの解説
- 1正しい
商法1条1項は、商事については他の法律に特別の定めがあるものを除くほか商法の定めるところによるとしており、正しい記述です。
- 2誤り
商法1条2項は、商事に商法の定めがないときは『商慣習』に従い、商慣習がないときは『民法』の定めるところによるとしています。民法を商慣習に優先させる点が誤りです。
- 3正しい
商法2条は、公法人が行う商行為についても法令に別段の定めがある場合を除き商法の定めるところによるとしており、正しい記述です。
- 4正しい
商法3条1項は、当事者の一方のために商行為となる行為については商法をその双方に適用するとしており、正しい記述です。
- 5正しい
商法3条2項は、当事者の一方が2人以上ある場合にその1人のために商行為となる行為について商法を全員に適用するとしており、正しい記述です。
解説
商法総則の適用関係を問う条文問題で、誤りは肢2です。商法1条2項は、商事に関し商法に定めがない事項については「商慣習」に従い、商慣習もないときは「民法」の定めるところによる、と規定しています。すなわち適用の順序は商法→商慣習(商慣習法)→民法であり、商法が民法に優先し、さらに商慣習が民法に優先します。肢2はこの順序を逆にして民法を商慣習より先に適用するとしている点が誤りです。肢1は商法1条1項、肢3は商法2条(公法人の商行為)、肢4は商法3条1項(一方的商行為への双方適用)、肢5は商法3条2項で、いずれも条文どおり正しい記述です。商事に関する法源の適用順位を正確に押さえることが解法の鍵です。
ここがポイント
商事の法源適用順位は、商法→商慣習(商慣習法)→民法(商法1条2項)。商慣習が民法に優先する点に注意。
本ページに掲載する問題文・選択肢は、一般財団法人 行政書士試験研究センターが公表する平成28年度(2016年度)行政書士試験の試験問題からの引用です。正解は同機関公表の正答に基づきます。解説・ポイントは自習室比較ナビ編集部が独自に作成したものです。
解説は作成時点(2026-06-07)の法令にもとづく編集部の見解です。法改正により最新の法令と一致しない場合があります。正確性を保証するものではないため、必ず最新の公式情報をご確認ください。