令和2年度 行政書士基礎法学難易度 標準

令和2年度 行政書士試験 問2 簡易裁判所

問題(引用)出典: 一般財団法人 行政書士試験研究センター「令和2年度 行政書士試験 試験問題」問2(原文のまま・無改変)

簡易裁判所に関する次のア~オの記述のうち、正しいものの組合せはどれか。 ア 簡易裁判所は、禁固刑および懲役刑を科すことができず、これらを科す必要を認めたときは、事件を地方裁判所へ移送しなければならない。 イ 簡易裁判所における一部の民事事件の訴訟代理業務は、法務大臣の認定を受けた司法書士および行政書士にも認められている。 ウ 簡易裁判所で行う民事訴訟では、訴えは口頭でも提起することができる。 エ 少額訴訟による審理および裁判には、同一人が同一の簡易裁判所において同一の年に一定の回数を超えて求めることができないとする制限がある。 オ 簡易裁判所判事は、金銭その他の代替物または有価証券の一定の数量の給付を目的とする請求について、債権者の申立てにより、支払督促を発することができる。

正解4選択肢 4 が正しい

肢ごとの解説

  • 1誤り

    アは誤りです。簡易裁判所は禁錮以上の刑を科すことができないのが原則ですが、一定の罪については例外的に3年以下の懲役を科すことができ(裁判所法33条2項)、「禁錮刑および懲役刑を一切科せない」とはいえません。

  • 2誤り

    ウは正しいものの、アが誤りであるため不適切です。

  • 3誤り

    オは正しいものの、イが誤りです。簡裁の訴訟代理が認められるのは認定司法書士のみで、行政書士には認められていません。

  • 4正しい

    ウとエがいずれも正しい組合せです。簡裁の民事訴訟では訴えを口頭で提起でき(民訴法271条)、少額訴訟は同一簡裁で同一年に10回を超えて利用できない制限があります(民訴法368条1項ただし書)。

  • 5誤り

    オは正しいものの、エと組み合わさっていない点で、エ・オの組合せそのものは正しくありません。エが正しくオも正しいですが、本問の正解はウ・エであり、アが誤りで導けません。

解説

ウは正しく、簡易裁判所の民事訴訟では訴えを口頭で提起することができます(民訴法271条)。エも正しく、少額訴訟は同一人が同一の簡易裁判所において同一年に10回を超えて利用することができません(民訴法368条1項ただし書、規則223条)。アは、簡裁は原則として禁錮以上の刑を科せませんが、住居侵入罪や常習賭博罪など一定の罪では例外的に3年以下の懲役を科せるため(裁判所法33条2項)、移送が必須とはいえず誤りです。イは、簡裁の訴訟代理が認められるのは法務大臣の認定を受けた司法書士のみで、行政書士には認められておらず誤りです。オ自体は支払督促の説明として正しいものの、正しい肢の組合せはウ・エとなり、肢4が正解です。

ここがポイント

簡裁の民事訴訟では口頭で訴え提起可(民訴271条)、少額訴訟は年10回まで(民訴368条1項但書)。簡裁の訴訟代理は認定司法書士のみで行政書士は不可。

本ページに掲載する問題文・選択肢は、一般財団法人 行政書士試験研究センターが公表する令和2年度(2020年度)行政書士試験の試験問題からの引用です。正解は同機関公表の正答に基づきます。解説・ポイントは自習室比較ナビ編集部が独自に作成したものです。

解説は作成時点(2026-06-07)の法令にもとづく編集部の見解です。法改正により最新の法令と一致しない場合があります。正確性を保証するものではないため、必ず最新の公式情報をご確認ください。