令和2年度 行政書士試験 問22 住民(地方自治法)
住民について定める地方自治法の規定に関する次のア~オの記述のうち、正しいものの組合せはどれか。 ア 市町村の区域内に住所を有する者は、当該市町村およびこれを包括する都道府県の住民とする。 イ 住民は、日本国籍の有無にかかわらず、その属する普通地方公共団体の選挙に参与する権利を有する。 ウ 住民は、法律の定めるところにより、その属する普通地方公共団体の役務の提供をひとしく受ける権利を有し、その負担を分任する義務を負う。 エ 日本国民たる普通地方公共団体の住民は、その属する普通地方公共団体のすべての条例について、その内容にかかわらず、制定または改廃を請求する権利を有する。 オ 都道府県は、別に法律の定めるところにより、その住民につき、住民たる地位に関する正確な記録を常に整備しておかなければならない。
肢ごとの解説
- 1正しい
ア(10条1項)・ウ(10条2項)ともに地方自治法の規定どおりで正しく、組合せとして適切です。
- 2誤り
アは正しいものの、オの住民記録の整備義務は「都道府県」ではなく「市町村」に課されており(13条の2)、誤りです。
- 3誤り
ウは正しいものの、イは誤りです。選挙に参与する権利は「日本国民たる」住民に限られ(11条)、国籍の有無にかかわらず認められるわけではありません。
- 4誤り
イが誤り(選挙権は日本国民たる住民に限られる)であり、エも誤りです。条例の制定改廃請求の対象からは地方税の賦課徴収等に関する条例が除外され、「すべての条例」が対象となるわけではありません。
- 5誤り
エ(すべての条例が対象でない)もオ(記録整備義務の主体は市町村)もいずれも誤りで、組合せとして不適切です。
解説
地方自治法10条1項は市町村の区域内に住所を有する者を当該市町村と都道府県の住民とし(ア)、同条2項は住民が役務提供を等しく受ける権利と負担分任義務を負うとします(ウ)。選挙参与権は11条で「日本国民たる普通地方公共団体の住民」に限定されるためイは誤りです。条例の制定改廃請求(12条1項・74条1項)は、地方税の賦課徴収・分担金・使用料・手数料に関する条例を対象から除いており、すべての条例が対象ではないのでエも誤りです。住民記録の整備義務(13条の2)は市町村に課されるものでオも誤り。よって正しいのはア・ウで、肢1が正解です。
ここがポイント
選挙参与権は「日本国民たる住民」に限定。条例制定改廃請求は地方税等に関する条例が対象外。住民記録の整備義務は市町村。
本ページに掲載する問題文・選択肢は、一般財団法人 行政書士試験研究センターが公表する令和2年度(2020年度)行政書士試験の試験問題からの引用です。正解は同機関公表の正答に基づきます。解説・ポイントは自習室比較ナビ編集部が独自に作成したものです。
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