令和2年度 行政書士行政法難易度 標準多肢選択式

令和2年度 行政書士試験 問42 多肢選択式・行政指導(行政手続法)

問題(引用)出典: 一般財団法人 行政書士試験研究センター「令和2年度 行政書士試験 試験問題」問42(原文のまま・無改変)

次の文章の空欄ア~エに当てはまる語句を、枠内の選択肢(1 ~20)から選びなさい。

行政指導とは、相手方の任意ないし合意を前提として行政目的を達成しようとする行政活動の一形式である。 行政手続法は、行政指導につき、「行政機関がその任務又は【ア】の範囲内において一定の行政目的を実現するために特定の者に一定の作為又は不作為を求める指導、【イ】、助言その他の行為であって処分に該当しないもの」と定義し、行政指導に関する幾つかの条文を規定している。例えば、行政手続法は、行政指導【ウ】につき、「同一の行政目的を実現するため一定の条件に該当する複数の者に対し行政指導をしようとするときにこれらの行政指導に共通してその内容となるべき事項」と定義し、これが、【エ】手続の対象となることを定める規定がある。 行政指導は、一般的には、法的効果をもたないものとして処分性は認められず抗告訴訟の対象とすることはできないと解されているが、行政指導と位置づけられている行政活動に、処分性を認める最高裁判決も出現しており、医療法にもとづく【イ】について処分性を認めた最高裁判決(最二判平成17 年7 月15 日民集59 巻6 号1661 頁)が注目されている。

語群

  1. 1. 通知
  2. 2. 通達
  3. 3. 聴聞
  4. 4. 所掌事務
  5. 5. 告示
  6. 6. 意見公募
  7. 7. 担当事務
  8. 8. 基準
  9. 9. 勧告
  10. 10. 命令
  11. 11. 弁明
  12. 12. 審理
  13. 13. 担任事務
  14. 14. 告知
  15. 15. 自治事務
  16. 16. 指針
  17. 17. 要綱
  18. 18. 規則
  19. 19. 所管事務
  20. 20. 指示

空欄の正解

  • 4. 所掌事務

    行政指導の定義は「行政機関がその任務又は所掌事務の範囲内において」とされており、選択肢4(所掌事務)が入ります。

  • 9. 勧告

    指導・助言と並ぶ行為類型で、かつ医療法に基づき処分性が認められた最高裁判決の対象となったのは「勧告」(選択肢9)です。

  • 16. 指針

    複数の者に共通する内容となるべき事項を定めたものは「行政指導指針」であり、空欄には「指針」(選択肢16)が入ります。

  • 6. 意見公募

    行政指導指針が対象となる手続として、行政手続法が定めるのは「意見公募」(パブリックコメント)手続(選択肢6)です。

解説

正解はア=4(所掌事務)、イ=9(勧告)、ウ=16(指針)、エ=6(意見公募)です。行政手続法2条6号は行政指導を「行政機関がその任務又は所掌事務の範囲内において一定の行政目的を実現するため特定の者に一定の作為又は不作為を求める指導、勧告、助言その他の行為であって処分に該当しないもの」と定義します(ア=所掌事務、イ=勧告)。同条8号ニは「行政指導指針」を、同一の行政目的を実現するため一定の条件に該当する複数の者に対する行政指導に共通してその内容となるべき事項と定義し(ウ=指針)、行政指導指針を定めるときは意見公募手続(パブリックコメント、39条)の対象となります(エ=意見公募)。なお病院開設中止の勧告について処分性を認めた最判平成17年7月15日が、行政指導と位置づけられる行為に処分性を認めた例として重要です。

ここがポイント

行政指導の定義(行手法2条6号)と行政指導指針(2条8号ニ)・意見公募手続(39条)。医療法上の病院開設中止勧告に処分性を認めた最判平17・7・15が重要判例。

本ページに掲載する問題文・選択肢は、一般財団法人 行政書士試験研究センターが公表する令和2年度(2020年度)行政書士試験の試験問題からの引用です。正解は同機関公表の正答に基づきます。解説・ポイントは自習室比較ナビ編集部が独自に作成したものです。

解説は作成時点(2026-06-07)の法令にもとづく編集部の見解です。法改正により最新の法令と一致しない場合があります。正確性を保証するものではないため、必ず最新の公式情報をご確認ください。