令和3年度 行政書士行政法難易度 やや難

令和3年度 行政書士試験 問19 取消訴訟の原告適格(最高裁判例)

問題(引用)出典: 一般財団法人 行政書士試験研究センター「令和3年度 行政書士試験 試験問題」問19(原文のまま・無改変)

取消訴訟の原告適格に関する次の記述のうち、最高裁判所の判例に照らし、妥当なものはどれか。

正解4選択肢 4 が正しい

肢ごとの解説

  • 1誤り

    近鉄特急料金事件(最判平1.4.13)は、料金認可は利用者の利益を個別に保護するものでなく原告適格を否定しました。

  • 2誤り

    伊場遺跡訴訟(最判平1.6.20)は、文化財保護法は学術研究者の研究上の利益を個別に保護していないとして原告適格を否定しました。

  • 3誤り

    主婦連ジュース事件(最判昭53.3.14)は、景表法は消費者一般の利益を保護するもので個々の消費者の権利・法律上の利益を保護していないとして原告適格を否定しました。

  • 4正しい

    新潟空港訴訟(最判平1.2.17)は、航空機騒音による著しい障害を受ける空港周辺住民に原告適格を認めており、本肢が判例どおりです。

  • 5誤り

    小田急高架訴訟大法廷判決(最大判平17.12.7)は、事業地周辺住民の原告適格を肯定し、本肢の結論と逆です。

解説

正解は肢4です。新潟空港訴訟最判は、航空機騒音防止法の趣旨を踏まえ、空港周辺住民で社会通念上著しい騒音障害を受ける者に定期航空運送事業免許の取消しを求める原告適格を肯定しました。原告適格肯定例(新潟空港・小田急高架・もんじゅ)と否定例(近鉄特急・伊場遺跡・主婦連ジュース)の区別は頻出論点で、保護法益の性質に着目して整理する必要があります。

ここがポイント

騒音・公害・健康被害=原告適格肯定、消費者・研究者・利用者一般=否定の傾向。新潟空港vs近鉄特急の対比で押さえる。

本ページに掲載する問題文・選択肢は、一般財団法人 行政書士試験研究センターが公表する令和3年度(2021年度)行政書士試験の試験問題からの引用です。正解は同機関公表の正答に基づきます。解説・ポイントは自習室比較ナビ編集部が独自に作成したものです。

解説は作成時点(2026-06-08)の法令にもとづく編集部の見解です。法改正により最新の法令と一致しない場合があります。正確性を保証するものではないため、必ず最新の公式情報をご確認ください。