令和3年度 行政書士憲法難易度 標準

令和3年度 行政書士試験 問4 捜査とプライバシー(最高裁判例)

問題(引用)出典: 一般財団法人 行政書士試験研究センター「令和3年度 行政書士試験 試験問題」問4(原文のまま・無改変)

捜査とプライバシーに関する次の記述のうち、最高裁判所の判例に照らし、妥当なものはどれか。

正解2選択肢 2 が正しい

肢ごとの解説

  • 1誤り

    最高裁京都府学連事件判決は、みだりに容ぼう等を撮影されない自由を13条で保障しており、本肢の結論は判例に反します。

  • 2正しい

    GPS捜査事件大法廷判決(最大判平29.3.15)は、35条の保障は住居等に準ずる私的領域への侵入されない権利も含むと判示しており、本肢が妥当です。

  • 3誤り

    電話傍受判例(最決平11.12.16)は、他の方法では証拠を得難い等の要件を満たす場合に限り許容されるとしており、「広く許容」とする点が誤りです。

  • 4誤り

    速度違反自動取締装置事件判決は、同乗者の容ぼうが付随的に撮影されてもやむを得ないとしており、同乗者撮影を一切許さないとはしていません。

  • 5誤り

    GPS捜査大法廷判決は、当該捜査が私的領域への侵入を伴うとして強制処分にあたると判示しており、私的領域を侵害しないとする本肢は判例に反します。

解説

正解は肢2です。GPS捜査大法廷判決(最大判平成29年3月15日)は、憲法35条の保障は住居・書類・所持品に限らず「これらに準ずる私的領域に侵入されることのない権利」を含むと判示し、GPS捜査を令状なく実施することを違法としました。肢1は京都府学連事件、肢3は電話傍受事件、肢4は自動速度取締装置事件、肢5はGPS捜査事件の各判例に照らしいずれも誤りです。

ここがポイント

GPS捜査大法廷判決は35条の保障対象を「住居等に準ずる私的領域」まで広げた。容ぼう撮影・電話傍受・GPSは判例とセットで押さえる。

本ページに掲載する問題文・選択肢は、一般財団法人 行政書士試験研究センターが公表する令和3年度(2021年度)行政書士試験の試験問題からの引用です。正解は同機関公表の正答に基づきます。解説・ポイントは自習室比較ナビ編集部が独自に作成したものです。

解説は作成時点(2026-06-08)の法令にもとづく編集部の見解です。法改正により最新の法令と一致しない場合があります。正確性を保証するものではないため、必ず最新の公式情報をご確認ください。