令和3年度 行政書士憲法難易度 難多肢選択式

令和3年度 行政書士試験 問41 多肢選択式・裁判員制度の合憲性(最大判平成23年11月16日)

問題(引用)出典: 一般財団法人 行政書士試験研究センター「令和3年度 行政書士試験 試験問題」問41(原文のまま・無改変)

次の文章は、裁判員制度の合憲性に関する最高裁判所大法廷判決(最大判平成23年11月16日刑集65巻8号1285頁)の一部である。空欄[ ア ]~[ エ ]に当てはまる語句を、枠内の選択肢(1~20)から選びなさい。

問題は、裁判員制度の下で裁判官と国民とにより構成される裁判体が、[ ア ]に関する様々な憲法上の要請に適合した「[ イ ]」といい得るものであるか否かにある。…(中略)…以上によれば、裁判員裁判対象事件を取り扱う裁判体は、身分保障の下、独立して職権を行使することが保障された裁判官と、公平性、中立性を確保できるよう配慮された手続の下に選任された裁判員とによって構成されるものとされている。また、裁判員の権限は、裁判官と共に公判廷で審理に臨み、評議において事実認定、[ ウ ]及び有罪の場合の刑の量定について意見を述べ、[ エ ]を行うことにある。

語群

  1. 1. 憲法訴訟
  2. 2. 民事裁判
  3. 3. 裁決
  4. 4. 行政裁判
  5. 5. 情状酌量
  6. 6. 判例との関係
  7. 7. 司法権
  8. 8. 公開法廷
  9. 9. 判決
  10. 10. 紛争解決機関
  11. 11. 決定
  12. 12. 法令の解釈
  13. 13. 裁判所
  14. 14. 人身の自由
  15. 15. 立法事実
  16. 16. 評決
  17. 17. 参審制
  18. 18. 議決
  19. 19. 法令の適用
  20. 20. 刑事裁判

空欄の正解

  • 20. 刑事裁判

    裁判員制度は重大事件の刑事手続を対象としており、憲法上の要請(適正手続・公平な裁判所など)が問題となる場面は「刑事裁判」だからです。

  • 13. 裁判所

    憲法76条1項のいう「裁判所」、すなわち司法権を行使する正当な裁判機関と評価できるかが本判決の核心的論点だからです。

  • 19. 法令の適用

    評議で扱う対象として事実認定・量刑と並ぶのは認定事実への法適用であり、「法令の適用」が文脈に整合します。

  • 16. 評決

    意見を述べた上で多数決により結論を出す行為は裁判員法上「評決」と呼ばれており、判決そのものではなく評議内部の決定行為を指すためです。

解説

正解はア=20(刑事裁判)、イ=13(裁判所)、ウ=19(法令の適用)、エ=16(評決)です。最大判平成23年11月16日は、裁判員制度の下で裁判官と国民とにより構成される裁判体が、刑事裁判に関する憲法上の諸要請(適正手続、公平な裁判所、司法権の独立など)に適合する「裁判所」といえるかを正面から論じ、合憲との結論を示しました。本判決は、身分保障された裁判官と公平・中立を担保された手続で選任された裁判員からなる構成、および裁判員が事実認定・法令の適用・量刑について意見を述べ評決を行うという権限内容を踏まえて、これが憲法上の「裁判所」に該当すると結論づけています。裁判員の関与が司法権・適正手続の要請に反しないことを論じる代表判例として頻出です。

ここがポイント

最大判平成23年11月16日は、裁判員裁判体が憲法76条1項の「裁判所」にあたり、裁判員が事実認定・法令の適用・量刑について意見を述べ評決する制度設計は刑事裁判に関する憲法上の要請に反しないとした、裁判員制度合憲判決。

本ページに掲載する問題文・選択肢は、一般財団法人 行政書士試験研究センターが公表する令和3年度(2021年度)行政書士試験の試験問題からの引用です。正解は同機関公表の正答に基づきます。解説・ポイントは自習室比較ナビ編集部が独自に作成したものです。

解説は作成時点(2026-06-08)の法令にもとづく編集部の見解です。法改正により最新の法令と一致しない場合があります。正確性を保証するものではないため、必ず最新の公式情報をご確認ください。