令和4年度 行政書士試験 問12 不利益処分の手続(行政手続法)
行政手続法(以下、本問において「法」という。)が定める不利益処分の手続に関する次の記述のうち、妥当なものはどれか。
肢ごとの解説
- 1誤り
申請拒否処分は、行政手続法2条4号ロにより不利益処分の定義から除外されています。したがって不利益処分に該当せず、意見陳述の機会の付与も義務づけられません。本肢は誤りです。
- 2誤り
行政手続法は、不利益処分がされないことにより権利を害されるおそれがある第三者の意見を聴く機会を設けるよう努める旨の規定を置いていません。本肢のような努力義務は同法に定められておらず誤りです。
- 3正しい
弁明の機会の付与は、聴聞によるべき場合(法13条1項1号列挙)に該当しないときに行われ(法13条1項2号)、弁明は行政庁が口頭ですることを認めたときを除き、弁明書の提出により行います(法29条1項)。条文に合致し妥当です。
- 4誤り
聴聞の節の規定に基づく処分またはその不作為については、行政不服審査法に基づく審査請求をすることができません(行政手続法27条)。本肢は誤りです。
- 5誤り
聴聞の主宰者を行政庁が指名する点は正しいものの、聴聞を主宰できない者(除斥事由)は法19条2項に法律で列挙されており、政令に委任されているわけではありません。本肢は誤りです。
解説
肢3が妥当です。不利益処分に係る意見陳述手続には聴聞と弁明の機会の付与があり、許認可の取消し等重大な不利益処分は聴聞によるべきものとして法13条1項1号が列挙し、それ以外の場合に弁明の機会の付与が行われます(法13条1項2号)。弁明は、行政庁が口頭ですることを認めたときを除き、弁明書の提出によって行います(法29条1項)。他方、肢1は申請拒否処分が不利益処分の定義から除外される点(法2条4号ロ)、肢4は聴聞の節の処分等への審査請求が制限される点(法27条)、肢5は主宰者の除斥事由が法律で定められている点(法19条2項)で、いずれも誤りです。
ここがポイント
弁明の機会の付与は聴聞によるべき場合以外に行われ、原則として弁明書の提出による(行政手続法13条・29条)。申請拒否処分は不利益処分から除外される。
本ページに掲載する問題文・選択肢は、一般財団法人 行政書士試験研究センターが公表する令和4年度(2022年度)行政書士試験の試験問題からの引用です。正解は同機関公表の正答に基づきます。解説・ポイントは自習室比較ナビ編集部が独自に作成したものです。
解説は作成時点(2026-06-07)の法令にもとづく編集部の見解です。法改正により最新の法令と一致しない場合があります。正確性を保証するものではないため、必ず最新の公式情報をご確認ください。