令和4年度 行政書士試験 問14 行政不服審査法
行政不服審査法の規定に関する次の記述のうち、妥当なものはどれか。
肢ごとの解説
- 1誤り
再調査の請求は、処分庁以外の行政庁に審査請求ができる場合で、かつ法律に再調査の請求ができる旨の定めがあるときに限り、処分庁に対してすることができます(行政不服審査法5条1項)。法律に定めがあるときに限られる点で、本肢は誤りです。
- 2正しい
審理員は、審理手続を終結したときは、遅滞なく審査庁がすべき裁決に関する意見書(審理員意見書)を作成し、速やかにこれを事件記録とともに審査庁に提出しなければなりません(行政不服審査法42条)。条文に合致し妥当です。
- 3誤り
法令違反の是正のための処分を求める申出は、行政手続法36条の3(処分等の求め)の制度であり、行政不服審査法に基づく審査請求の制度ではありません。本肢は根拠法を誤っており誤りです。
- 4誤り
違法な行政指導の中止等を求める申出は、行政手続法36条の2の制度であり、行政不服審査法に基づく審査請求の制度ではありません。そもそも行政指導は処分に当たらず審査請求の対象になりません。本肢は誤りです。
- 5誤り
条例に基づく処分については、行政不服審査会への諮問に代えて条例で定める機関(地方公共団体に置かれる第三者機関)への諮問が行われ、総務省の行政不服審査会への諮問が原則とされるわけではありません(行政不服審査法81条参照)。本肢は誤りです。
解説
肢2が妥当です。審理員は審理手続を終結したとき、遅滞なく審査庁がすべき裁決に関する意見書(審理員意見書)を作成し、速やかに事件記録とともに審査庁に提出しなければなりません(行政不服審査法42条1項・2項)。他方、肢1は再調査の請求が『法律に定めがあるとき』に限られる点(法5条)、肢3は処分等の求め(行政手続法36条の3)、肢4は行政指導の中止等の求め(行政手続法36条の2)であって審査請求ではない点、肢5は条例に基づく処分について条例で定める第三者機関への諮問が認められる点で、いずれも誤りです。行政不服審査法と行政手続法の制度の区別が問われています。
ここがポイント
審理員は審理終結後、審理員意見書を作成し事件記録とともに審査庁へ提出する(行政不服審査法42条)。
本ページに掲載する問題文・選択肢は、一般財団法人 行政書士試験研究センターが公表する令和4年度(2022年度)行政書士試験の試験問題からの引用です。正解は同機関公表の正答に基づきます。解説・ポイントは自習室比較ナビ編集部が独自に作成したものです。
解説は作成時点(2026-06-07)の法令にもとづく編集部の見解です。法改正により最新の法令と一致しない場合があります。正確性を保証するものではないため、必ず最新の公式情報をご確認ください。