令和4年度 行政書士行政法難易度 標準

令和4年度 行政書士試験 問17 行政事件訴訟法

問題(引用)出典: 一般財団法人 行政書士試験研究センター「令和4年度 行政書士試験 試験問題」問17(原文のまま・無改変)

行政事件訴訟法の定めに関する次の記述のうち、妥当なものはどれか。

正解4選択肢 4 が正しい

肢ごとの解説

  • 1誤り

    抗告訴訟には、法定抗告訴訟のほかに、法に列挙されていない無名抗告訴訟(法定外抗告訴訟)を認める余地があると一般に解されています。『法に列挙されているものに限られる』とする本肢は誤りです。

  • 2誤り

    不作為の違法確認の訴えで認容判決が確定しても、行政庁に求められるのは『何らかの応答(諾否の処分)をすること』であって、申請どおりの処分をすることまでは義務づけられません。申請を拒否する処分も応答に含まれるため、本肢は誤りです。

  • 3誤り

    不作為の違法確認の訴えは『法令に基づく申請をした者』に限り提起できます(行政事件訴訟法37条)。申請が法令に基づくものであることが要件であり、これを不要とする本肢は誤りです。

  • 4正しい

    行政事件訴訟法44条は、行政庁の処分その他公権力の行使に当たる行為については民事保全法上の仮処分を排除しますが、これに該当しない行為については民事保全法上の仮処分をする余地があります。本肢は妥当です。

  • 5誤り

    出訴期間の定めがあるのは取消訴訟(法14条)であり、当事者訴訟について一般的な出訴期間の定めはありません(個別法に定めがある場合を除く)。『当事者訴訟に出訴期間が定められている』とする本肢は誤りです。

解説

肢4が妥当です。行政事件訴訟法44条は『行政庁の処分その他公権力の行使に当たる行為』については民事保全法上の仮処分を排除しますが(執行停止の制度によることになります)、これに該当しない行為については民事保全法に基づく仮処分をする余地があります。他方、肢1は無名抗告訴訟の余地を否定する点、肢2は不作為の違法確認判決が申請どおりの処分まで義務づけるとする点、肢3は『法令に基づく申請』要件(法37条)を不要とする点、肢5は当事者訴訟に一般的出訴期間があるとする点で、いずれも誤りです。

ここがポイント

公権力の行使に当たらない行為には民事保全法上の仮処分の余地がある(行政事件訴訟法44条)。不作為の違法確認は法令に基づく申請者に限る(37条)。

本ページに掲載する問題文・選択肢は、一般財団法人 行政書士試験研究センターが公表する令和4年度(2022年度)行政書士試験の試験問題からの引用です。正解は同機関公表の正答に基づきます。解説・ポイントは自習室比較ナビ編集部が独自に作成したものです。

解説は作成時点(2026-06-07)の法令にもとづく編集部の見解です。法改正により最新の法令と一致しない場合があります。正確性を保証するものではないため、必ず最新の公式情報をご確認ください。