令和4年度 行政書士行政法難易度 難

令和4年度 行政書士試験 問19 処分無効確認訴訟

問題(引用)出典: 一般財団法人 行政書士試験研究センター「令和4年度 行政書士試験 試験問題」問19(原文のまま・無改変)

行政事件訴訟法が定める処分無効確認訴訟(以下「無効確認訴訟」という。)に関する次の記述のうち、妥当なものはどれか。

正解3選択肢 3 が正しい

肢ごとの解説

  • 1誤り

    無効原因となる瑕疵があるか否かは本案の問題であり、瑕疵が存在しない場合は請求棄却となります。訴え自体が不適法として却下されるわけではなく、本肢は誤りです。

  • 2誤り

    無効確認訴訟の原告適格については、取消訴訟の原告適格に関する規定(行政事件訴訟法9条)が準用されます(法36条が定める要件に加え、判例は9条の準用を認めます)。『原告適格に関する制約はない』とする本肢は誤りです。

  • 3正しい

    審査請求前置の規定(行政事件訴訟法8条1項ただし書)は取消訴訟について適用されるもので、無効確認訴訟には準用されません(法38条参照)。したがって審査請求前置が要件とされる場合でも、裁決を経ずに無効確認訴訟を提起できます。本肢は妥当です。

  • 4誤り

    無効確認訴訟にも執行停止の規定(行政事件訴訟法25条等)が準用されます(法38条3項)。執行停止を申し立てることができるため、本肢は誤りです。

  • 5誤り

    無効確認訴訟は、現在の法律関係に関する訴え(争点訴訟・当事者訴訟)によって目的を達することができない場合に提起できる補充的な訴訟です(行政事件訴訟法36条)。目的を達することができる場合にも提起できるとする本肢は誤りです。

解説

肢3が妥当です。審査請求前置(行政事件訴訟法8条1項ただし書)は取消訴訟に関する規律であり、無効確認訴訟には準用されません(法38条参照)。したがって取消訴訟について審査請求前置が要件とされていても、無効確認訴訟は裁決を経ずに提起できます。他方、肢1は無効原因の有無が本案(棄却事由)であって却下事由ではない点、肢2は無効確認訴訟にも原告適格の制約がある点(法36条・9条準用)、肢4は執行停止の規定が準用される点(法38条3項)、肢5は無効確認訴訟が補充性の要件を持つ点(法36条)で、いずれも誤りです。

ここがポイント

無効確認訴訟には審査請求前置は準用されないが、執行停止は準用され、原告適格や補充性の制約はある(行政事件訴訟法36条・38条)。

本ページに掲載する問題文・選択肢は、一般財団法人 行政書士試験研究センターが公表する令和4年度(2022年度)行政書士試験の試験問題からの引用です。正解は同機関公表の正答に基づきます。解説・ポイントは自習室比較ナビ編集部が独自に作成したものです。

解説は作成時点(2026-06-07)の法令にもとづく編集部の見解です。法改正により最新の法令と一致しない場合があります。正確性を保証するものではないため、必ず最新の公式情報をご確認ください。