令和4年度 行政書士基礎法学難易度 標準

令和4年度 行政書士試験 問2 基礎法学・法律用語

問題(引用)出典: 一般財団法人 行政書士試験研究センター「令和4年度 行政書士試験 試験問題」問2(原文のまま・無改変)

法律用語に関する次のア〜オの記述のうち、妥当でないものの組合せはどれか。 ア 「法律要件」とは、法律効果を生じさせる原因となる客観的な事実のことであり、意思表示などの主観的な要素は、これには含まれない。 イ 「法律効果」とは、法律上の権利義務関係の変動(発生、変更または消滅)のことをいう。 ウ 「構成要件」とは、犯罪行為を特徴付ける定型的な外形的事実のことであり、故意などの主観的な要素は、これには含まれない。 エ 「立法事実」とは、法律を制定する場合において、当該立法の合理性を根拠付ける社会的、経済的、政治的または科学的事実のことをいう。 オ 「要件事実」とは、法律要件に該当する具体的な事実のことをいう。

正解1選択肢 1 が正しい

肢ごとの解説

  • 1正しい

    妥当でないのはアとウです。法律要件には意思表示などの主観的要素も含まれ、また刑法の構成要件には故意・過失といった主観的要素(主観的構成要件要素)も含まれると解されるため、いずれも『主観的要素は含まれない』とする記述が誤りです。

  • 2誤り

    アが妥当でない点は正しいですが、エの『立法事実』の定義(立法の合理性を根拠付ける社会的・経済的・政治的・科学的事実)は妥当であり、誤りの肢に含めるのは不適切です。

  • 3誤り

    イ(法律効果=権利義務関係の変動)もエ(立法事実の定義)も妥当な説明であり、いずれも誤りの記述ではありません。

  • 4誤り

    イ(法律効果)もオ(要件事実=法律要件に該当する具体的事実)もいずれも妥当な説明であり、誤りの組合せにはなりません。

  • 5誤り

    ウが妥当でない点は正しいですが、オの『要件事実』の定義は妥当であり、ウ・オの組合せでは誤りの肢を取りこぼします。

解説

アは誤りです。『法律要件』は法律効果を発生させる原因となる事実の総体であり、意思表示など主観的要素も当然に含まれます。ウも誤りで、刑法の『構成要件』は外形的な客観的要素だけでなく、故意・過失や目的犯の目的といった主観的構成要件要素も含むと解されています。一方、イ(法律効果=権利義務の変動)、エ(立法事実)、オ(要件事実)の定義はいずれも妥当です。したがって妥当でないものの組合せはア・ウで、肢1が正解です。法律要件・構成要件に主観的要素を含めるか否かが判断の分かれ目になります。

ここがポイント

法律要件には意思表示等の主観的要素が含まれ、構成要件にも故意等の主観的要素が含まれる。両者を『客観的事実のみ』とする記述は誤り。

本ページに掲載する問題文・選択肢は、一般財団法人 行政書士試験研究センターが公表する令和4年度(2022年度)行政書士試験の試験問題からの引用です。正解は同機関公表の正答に基づきます。解説・ポイントは自習室比較ナビ編集部が独自に作成したものです。

解説は作成時点(2026-06-07)の法令にもとづく編集部の見解です。法改正により最新の法令と一致しない場合があります。正確性を保証するものではないため、必ず最新の公式情報をご確認ください。