令和4年度 行政書士商法難易度 難

令和4年度 行政書士試験 問39 株主総会(公開会社)

問題(引用)出典: 一般財団法人 行政書士試験研究センター「令和4年度 行政書士試験 試験問題」問39(原文のまま・無改変)

公開会社における株主総会に関する次の記述のうち、会社法の規定に照らし、誤っているものはどれか。なお、定款に別段の定めはなく、かつ、株主総会の目的である事項の全部または一部について議決権を有しない株主はいないものとする。

正解4選択肢 4 が正しい

肢ごとの解説

  • 1正しい

    総株主の議決権の100分の3以上を6か月前から有する株主は、目的事項と招集理由を示して取締役に株主総会の招集を請求できます(会社法297条1項)。妥当です。

  • 2正しい

    公開会社では、100分の1以上の議決権または300個以上の議決権を6か月前から有する株主が、総会の8週間前までに議題提案をできます(会社法303条2項)。妥当です。

  • 3正しい

    株主は目的事項につき議案を提出できますが、法令・定款違反の議案や、実質的に同一の議案で過去3年以内に総株主の議決権の10分の1以上の賛成を得られなかったものは提出できません(会社法304条)。妥当です。

  • 4誤り

    総会の招集手続・決議方法を調査させるための検査役選任請求は、6か月前からの保有要件はあるものの、その議決権数の要件は『100分の1以上』ではありません。本肢は要件を不正確に記述しており誤りで、正解です(会社法306条。なお調査の対象や少数株主要件の構成が条文と異なります)。

  • 5正しい

    取締役・会計参与・監査役・執行役は、株主の質問に対し必要な説明をする義務を負い、目的事項に関しない場合や共同利益を著しく害する場合等は除かれます(会社法314条)。妥当です。

解説

正解(誤っているもの)は肢4です。株主総会の招集手続および決議方法を調査させるための検査役選任は、本来、株主総会に先立ち裁判所に対して選任を申し立てるものであり(会社法306条1項・2項)、取締役に対して検査役の選任を請求するものではありません。この点で肢4は誤りです。少数株主による総会招集請求(肢1。297条)、議題提案権(肢2。303条)、議案提出権とその制限(肢3。304条)、役員等の説明義務(肢5。314条)はいずれも正しい記述です。

ここがポイント

総会の招集手続・決議方法の調査のための検査役選任は『裁判所』に申し立てる(会社法306条)。取締役に請求するのではない。議題提案・議案提出・説明義務の要件も整理。

本ページに掲載する問題文・選択肢は、一般財団法人 行政書士試験研究センターが公表する令和4年度(2022年度)行政書士試験の試験問題からの引用です。正解は同機関公表の正答に基づきます。解説・ポイントは自習室比較ナビ編集部が独自に作成したものです。

解説は作成時点(2026-06-07)の法令にもとづく編集部の見解です。法改正により最新の法令と一致しない場合があります。正確性を保証するものではないため、必ず最新の公式情報をご確認ください。