令和5年度 行政書士行政法難易度 やや難

令和5年度 行政書士試験 問24 地方自治法(事務の共同処理)

問題(引用)出典: 一般財団法人 行政書士試験研究センター「令和5年度 行政書士試験 試験問題」問24(原文のまま・無改変)

地方自治法に定める事務の共同処理(普通地方公共団体相互間の協力)に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

正解4選択肢 4 が正しい

肢ごとの解説

  • 1正しい

    連携協約は、地方公共団体が他の地方公共団体と連携して事務を処理するための基本方針および役割分担を協議により定める協約であり(地方自治法252条の2)、記述は正しい説明です。

  • 2正しい

    協議会は、事務の共同管理執行・連絡調整・広域計画の共同作成のため協議により規約を定めて設けるものであり(地方自治法252条の2の2)、記述は正しい説明です。

  • 3正しい

    機関等の共同設置は、協議により規約を定め、議会事務局・委員会・附属機関・長の内部組織などを複数団体で共同して置く制度であり(地方自治法252条の7)、記述は正しい説明です。

  • 4誤り

    事務の代替執行は、自己の事務として処理する『事務の委託』とは別の制度で、事務の管理執行を他の団体に行わせつつ、当該事務は委託した団体の名と責任において処理される点に特徴があります(地方自治法252条の16の2)。受託団体が『自己の事務として処理する』のは事務の委託(252条の14)であり、両者を混同した本肢が誤りです。

  • 5正しい

    職員の派遣は、事務処理のため特別の必要があるとき、長または委員会・委員が他の団体の長等に対し職員の派遣を求めるものであり(地方自治法252条の17)、記述は正しい説明です。

解説

誤っているものは肢4です。事務の代替執行(地方自治法252条の16の2)は、平成26年改正で新設された制度で、ある団体の事務の管理・執行を他の団体が行いますが、当該事務はあくまで委託した団体の名と責任において処理される点に特徴があります。これに対し、受託団体が受託事務を『自己の事務として処理する』のは『事務の委託』(地方自治法252条の14)であり、本肢は代替執行の説明に委託の効果を取り違えています。連携協約・協議会・機関等の共同設置・職員の派遣(肢1・2・3・5)はいずれも条文どおりの正しい説明です。共同処理の各制度の効果の違いを正確に区別する問題です。

ここがポイント

事務の代替執行(自治法252条の16の2)は、事務を委託した団体の名と責任で処理される点で、受託団体が自己の事務として処理する『事務の委託』(252条の14)と区別される。共同処理の各制度の効果の差異が問われる。

本ページに掲載する問題文・選択肢は、一般財団法人 行政書士試験研究センターが公表する令和5年度(2023年度)行政書士試験の試験問題からの引用です。正解は同機関公表の正答に基づきます。解説・ポイントは自習室比較ナビ編集部が独自に作成したものです。

解説は作成時点(2026-06-07)の法令にもとづく編集部の見解です。法改正により最新の法令と一致しない場合があります。正確性を保証するものではないため、必ず最新の公式情報をご確認ください。