令和5年度 行政書士商法難易度 標準

令和5年度 行政書士試験 問36 商行為

問題(引用)出典: 一般財団法人 行政書士試験研究センター「令和5年度 行政書士試験 試験問題」問36(原文のまま・無改変)

商行為に関する次の記述のうち、商法の規定に照らし、誤っているものはどれか。

正解5選択肢 5 が正しい

肢ごとの解説

  • 1正しい

    商行為の代理では非顕名でも本人に効力が生じ、ただし相手方が本人のためにすることを知らなかったときは代理人への履行請求も妨げられません(商法504条)。正しい記述です。

  • 2正しい

    商行為の受任者は、委任の本旨に反しない範囲で委任を受けていない行為をすることができます(商法505条)。正しい記述です。

  • 3正しい

    商人である隔地者間で承諾期間を定めない申込みを受けた者が相当の期間内に承諾の通知を発しないときは、申込みは効力を失います(商法508条1項)。正しい記述です。

  • 4正しい

    商人が平常取引者からその営業の部類に属する契約の申込みを受けたときは遅滞なく諾否の通知をすべきで、これを怠れば承諾したものとみなされます(商法509条)。正しい記述です。

  • 5誤り

    申込みとともに受け取った物品の保管義務は、その申込みを『拒絶したとき』に生じますが、申込みを受けた者の費用ではなく『申込者の費用をもって』保管するものとされています(商法510条)。『申込みを受けた商人の費用をもって』とする本肢が誤りです。

解説

誤っているものは肢5です。商法510条は、商人がその営業の部類に属する契約の申込みを受けた場合において、その申込みを拒絶したときであっても、申込みとともに受け取った物品があるときは、『申込者の費用をもって』その物品を保管しなければならないと定めています。本肢は保管費用の負担者を『申込みを受けた商人の費用』としている点が条文と異なり誤りです。商行為の非顕名代理(肢1、504条)、受任者の権限(肢2、505条)、隔地者間の申込みの失効(肢3、508条1項)、諾否通知義務と承諾擬制(肢4、509条)はいずれも正しい記述です。商行為総則の各規定を正確に押さえる問題です。

ここがポイント

商法510条の物品保管義務は『申込者の費用』で行う(申込みを受けた商人の費用ではない)。商行為の代理は非顕名でも本人に効力(504条)、平常取引者からの申込みは諾否通知を怠ると承諾擬制(509条)。

本ページに掲載する問題文・選択肢は、一般財団法人 行政書士試験研究センターが公表する令和5年度(2023年度)行政書士試験の試験問題からの引用です。正解は同機関公表の正答に基づきます。解説・ポイントは自習室比較ナビ編集部が独自に作成したものです。

解説は作成時点(2026-06-07)の法令にもとづく編集部の見解です。法改正により最新の法令と一致しない場合があります。正確性を保証するものではないため、必ず最新の公式情報をご確認ください。