令和5年度 行政書士民法難易度 標準記述式

令和5年度 行政書士試験 問46 記述式・請負契約における契約不適合責任

問題(引用)出典: 一般財団法人 行政書士試験研究センター「令和5年度 行政書士試験 試験問題」問46(原文のまま・無改変)

Aは、Aが所有する土地上に住宅を建築する旨の建築請負契約(以下「本件契約」という。)を工務店Bとの間で締結した。本件契約においては、Bの供する材料を用い、また、同住宅の設計もBに委ねることとされた。本件契約から 6 か月経過後に、Aは、請負代金全額の支払いと引き換えに、完成した住宅の引渡しを受けた。しかし、その引渡し直後に、当該住宅の雨漏りが 3 か所生じていることが判明し、Aは、そのことを直ちにBに通知した。この場合において、民法の規定に照らし、Aが、Bに対し、権利行使ができる根拠を示した上で、AのBに対する修補請求以外の 3 つの権利行使の方法について、40 字程度で記述しなさい。

模範解答

契約不適合責任に基づき、代金減額請求、損害賠償請求、契約の解除をすることができる。

採点のポイント

  • 根拠が請負の契約不適合責任(民559条・562条以下)であること。
  • 代金減額請求(民563条)ができること。
  • 債務不履行に基づく損害賠償請求(民564条・415条)と契約の解除(民564条・541条・542条)ができること。

解説

引き渡された仕事の目的物が契約の内容に適合しないときは、売買の契約不適合責任の規定(民法562条以下)が請負にも準用されます(559条)。雨漏りは仕事の目的物の品質に関する契約不適合に当たります。修補請求は履行の追完請求(民法562条)の一つですが、それ以外の権利行使としては、相当の期間を定めた追完の催告をしても追完がないときの代金減額請求(563条)、債務不履行による損害賠償請求(564条・415条)、契約の解除(564条・541条・542条)があります。注文者がその不適合を知った時から1年以内に通知すれば足り(637条)、本問ではAは引渡し直後に直ちに通知しているため、これらの権利を行使できます。

ここがポイント

請負の目的物の契約不適合には売買の規定が準用(民559条)。追完(修補)請求のほか、代金減額請求(563条)、損害賠償請求(564条・415条)、契約の解除(564条・541条・542条)が可能。不適合を知った時から1年以内の通知が必要(637条)。

本ページに掲載する問題文・選択肢は、一般財団法人 行政書士試験研究センターが公表する令和5年度(2023年度)行政書士試験の試験問題からの引用です。正解は同機関公表の正答に基づきます。解説・ポイントは自習室比較ナビ編集部が独自に作成したものです。

解説は作成時点(2026-06-07)の法令にもとづく編集部の見解です。法改正により最新の法令と一致しない場合があります。正確性を保証するものではないため、必ず最新の公式情報をご確認ください。