令和6年度 行政書士試験 問36 匿名組合
匿名組合における匿名組合員に関する次の記述のうち、商法の規定に照らし、誤っているものはどれか。
肢ごとの解説
- 1正しい
匿名組合員が出資した財産は営業者の財産に属します(商法536条1項)。本肢は正しい記述です。
- 2誤り
匿名組合員は、営業者の行為について第三者に対し権利義務を有しません(商法536条4項)。たとえ債権者が匿名組合員の存在を知っていても、匿名組合員が営業者と連帯して弁済責任を負うことはありません。連帯責任を負うとする本肢は誤りで、これが解答です。
- 3正しい
出資が損失によって減少したときは、その損失をてん補した後でなければ匿名組合員は利益の配当を請求できません(商法538条)。本肢は正しい記述です。
- 4正しい
匿名組合員は、営業年度の終了時において、営業者の営業時間内に業務および財産の状況を検査することができます(商法539条1項)。本肢は正しい記述です。
- 5正しい
匿名組合員が破産手続開始の決定を受けたことは匿名組合契約の終了事由です(商法541条3号)。本肢は正しい記述です。
解説
匿名組合に関する商法の条文知識を問う問題で、誤っているものを選びます。正解の肢2は、匿名組合の本質である「匿名組合員は営業者の行為について第三者に権利義務を有しない」(536条4項)という点を逆に述べています。匿名組合員はあくまで内部的な出資者であり、営業者の対外的取引について債権者が匿名組合員の存在を知っていたとしても、外部に対して責任を負うことはありません。出資の帰属(肢1)、損失てん補後の配当(肢3、538条)、検査権(肢4、539条)、破産による終了(肢5、541条)はいずれも正しい条文知識です。
ここがポイント
匿名組合員は営業者の行為について第三者に対し権利義務を有しない(536条4項)。債権者が匿名組合員を知っていても連帯責任は負わない。
本ページに掲載する問題文・選択肢は、一般財団法人 行政書士試験研究センターが公表する令和6年度(2024年度)行政書士試験の試験問題からの引用です。正解は同機関公表の正答に基づきます。解説・ポイントは自習室比較ナビ編集部が独自に作成したものです。
解説は作成時点(2026-06-07)の法令にもとづく編集部の見解です。法改正により最新の法令と一致しない場合があります。正確性を保証するものではないため、必ず最新の公式情報をご確認ください。