令和6年度 行政書士憲法難易度 標準

令和6年度 行政書士試験 問7 国会議員の地位・特権

問題(引用)出典: 一般財団法人 行政書士試験研究センター「令和6年度 行政書士試験 試験問題」問7(原文のまま・無改変)

国会議員の地位・特権に関する次の記述のうち、妥当なものはどれか。

正解4選択肢 4 が正しい

肢ごとの解説

  • 1誤り

    歳費受給権(憲法49条)は保障されますが、裁判官の報酬と異なり在任中の減額が憲法上禁止されているわけではありません。議員全員を対象とした一律の歳費減額は許され、本肢は誤りです。

  • 2誤り

    不逮捕特権(憲法50条)は『会期中は逮捕されない』とするものですが、『議院の同意がなければ訴追されない』という訴追同意の制度は憲法上存在しません。免責特権・不逮捕特権と訴追の制限を混同しており誤りです。

  • 3誤り

    免責特権(憲法51条)は『議院で行った』演説・討論・表決を対象としますが、判例(最判昭和42年5月24日等)は議員の職務行為に付随する行為にも及びうるとします。議場外の職務行為を一律に免責対象外とする本肢は妥当ではありません。

  • 4正しい

    参議院の緊急集会(憲法54条2項)は衆議院の解散中に国会の機能を代行するもので、その性質上、不逮捕特権・免責特権など議員に保障される特権が及ぶと解されており、妥当です。

  • 5誤り

    議院の懲罰(除名を含む)は議院自律権に属し、原則として司法審査は及びません。除名についても手続の適正さの審査が当然に及ぶとする最高裁判例は存在せず、本肢は妥当ではありません。

解説

本問は妥当なものを選ぶ問題です。歳費受給権(49条)には在任中減額禁止の保障はなく(肢1誤り)、不逮捕特権(50条)に訴追同意の制度はありません(肢2誤り)。免責特権(51条)は院内の職務行為を広く対象とし、議場外の職務関連行為を一律除外することはできません(肢3誤り)。議院の懲罰は自律権の問題で、除名についても手続審査が当然に及ぶとはされていません(肢5誤り)。これに対し、参議院の緊急集会(54条2項)は衆議院解散中に国会の権能を代行するものであり、出席議員には不逮捕特権・免責特権が及ぶと解されるため、肢4が妥当です。

ここがポイント

参議院の緊急集会(憲法54条2項)でも議員の不逮捕特権・免責特権は及ぶ。歳費は在任中減額禁止の保障なし、不逮捕特権に訴追同意制度はない。

本ページに掲載する問題文・選択肢は、一般財団法人 行政書士試験研究センターが公表する令和6年度(2024年度)行政書士試験の試験問題からの引用です。正解は同機関公表の正答に基づきます。解説・ポイントは自習室比較ナビ編集部が独自に作成したものです。

解説は作成時点(2026-06-07)の法令にもとづく編集部の見解です。法改正により最新の法令と一致しない場合があります。正確性を保証するものではないため、必ず最新の公式情報をご確認ください。