令和7年度 行政書士行政法難易度 やや難

令和7年度 行政書士試験 問18 処分取消訴訟の出訴期間

問題(引用)出典: 一般財団法人 行政書士試験研究センター「令和7年度 行政書士試験 試験問題」問18(原文のまま・無改変)

処分取消訴訟の出訴期間について定めた下記の規定に関する次の記述のうち、法令および最高裁判所の判例に照らし、妥当なものはどれか。 行政事件訴訟法(行訴法)14条1項「取消訴訟は、処分…があったことを知った日から6箇月を経過したときは、提起することができない。ただし、正当な理由があるときは、この限りでない。」 なお、本問では「処分…があったことを知った日」を「基準日」という。

正解5選択肢 5 が正しい

肢ごとの解説

  • 1誤り

    行訴法14条2項は、処分の日から1年を経過したときは取消訴訟を提起できないと定めますが、これにも『正当な理由があるときは、この限りでない』とのただし書が付されています(14条2項ただし書)。付されていないとする本肢は妥当ではありません。

  • 2誤り

    判例(最判平成14年10月24日参照)では、一部開示決定を知った日が基準日となり、決定の通知書が到達した日が基準となります。開示文書到達日とする本肢は妥当ではありません。

  • 3誤り

    出訴期間の定め(14条)は無効等確認訴訟には準用されず、形式的当事者訴訟にも当然には準用されません。無効等確認訴訟は出訴期間の制限を受けない点でも本肢は妥当ではありません。

  • 4誤り

    審査請求を経た場合は、これに対する裁決があったことを知った日から6か月が出訴期間とされます(行訴法14条3項)。審査請求を行った日を基準日とする本肢は妥当ではありません。

  • 5正しい

    妥当です。都市計画事業認可のように告示によって多数の関係権利者に画一的に告知される処分については、告示があった日に処分があったことを知ったものとして、告示日が基準日とされます。

解説

本問は妥当なものを選ぶ問題です。都市計画事業の認可のように、処分が個別通知ではなく告示によって多数の関係権利者に画一的に告知される場合には、告示があった日にすべての関係者が処分を知ったものとして取り扱われ、その告示日が出訴期間の起算点(基準日)となるとされており、肢5が妥当です。肢1は14条2項の客観的出訴期間(処分の日から1年)にも正当な理由のただし書がある点、肢2は通知書到達日が基準となる点、肢3は無効等確認訴訟に出訴期間が準用されない点、肢4は裁決を知った日が基準となる点(14条3項)で、いずれも妥当ではありません。

ここがポイント

告示により画一的に告知される処分は告示日が出訴期間の起算点。客観的出訴期間(処分の日から1年)にも正当理由のただし書あり(行訴法14条2項)。

本ページに掲載する問題文・選択肢は、一般財団法人 行政書士試験研究センターが公表する令和7年度(2025年度)行政書士試験の試験問題からの引用です。正解は同機関公表の正答に基づきます。解説・ポイントは自習室比較ナビ編集部が独自に作成したものです。

解説は作成時点(2026-06-07)の法令にもとづく編集部の見解です。法改正により最新の法令と一致しない場合があります。正確性を保証するものではないため、必ず最新の公式情報をご確認ください。