令和7年度 行政書士行政法難易度 標準

令和7年度 行政書士試験 問22 条例の適法性

問題(引用)出典: 一般財団法人 行政書士試験研究センター「令和7年度 行政書士試験 試験問題」問22(原文のまま・無改変)

条例の適法性に関する次の記述のうち、最高裁判所の判例に照らし、妥当でないものはどれか。

正解5選択肢 5 が正しい

肢ごとの解説

  • 1正しい

    奈良県ため池条例事件(最大判昭38・6・26)は、災害防止のための堤とう使用禁止は財産権行使の埒外にあり、条例で禁止・処罰しても憲法・法律に抵触しないとしており、本肢は妥当です。

  • 2正しい

    判例(最大判昭37・5・30)は、地方自治法が相当具体的に定める事項につき限定された刑罰の範囲内で条例に罰則を委任することは、憲法31条に反しないとしており、本肢は妥当です。

  • 3正しい

    広島市暴走族追放条例事件(最判平19・9・18)は、合憲限定解釈により規制対象を本来的意味の暴走族等に限定すれば、憲法21条1項・31条に反しないとしており、本肢は妥当です。

  • 4正しい

    旭川市国民健康保険条例事件(最大判平18・3・1)は、保険料率の決定・公示を条例の基準に基づき市長に委任しても、憲法84条の趣旨に違反しないとしており、本肢は妥当です。

  • 5誤り

    徳島市公安条例事件(最大判昭50・9・10)は、道交法と同一行為の処罰となっても両者に矛盾抵触がなければ条例は適法であるとしており、直ちに憲法31条違反とする本肢は妥当ではありません。

解説

正解(妥当でないもの)は肢5です。徳島市公安条例事件(最大判昭50・9・10)は、条例が国の法令と同一の対象を規制しても、それぞれの趣旨・目的・内容・効果を比較し、両者の間に矛盾抵触がなければ条例は適法であるとしました。集団行進の交通秩序維持を目的とする条例が道交法と同一行為を処罰することになっても、それだけで憲法31条に違反するとはいえず、『憲法31条に違反する』と言い切る肢5が妥当ではありません。

ここがポイント

徳島市公安条例事件(最大判昭50・9・10)は、条例が国の法令と同一目的・同一規律でも、法令が全国一律規制の趣旨でなければ条例による規制は許されるとした。道交法と同一行為の処罰でも直ちに違憲とはならない。

本ページに掲載する問題文・選択肢は、一般財団法人 行政書士試験研究センターが公表する令和7年度(2025年度)行政書士試験の試験問題からの引用です。正解は同機関公表の正答に基づきます。解説・ポイントは自習室比較ナビ編集部が独自に作成したものです。

解説は作成時点(2026-06-07)の法令にもとづく編集部の見解です。法改正により最新の法令と一致しない場合があります。正確性を保証するものではないため、必ず最新の公式情報をご確認ください。