令和7年度 行政書士試験 問25 建築に関わる紛争
建築に関わる紛争に関する次の記述のうち、最高裁判所の判例に照らし、妥当なものはどれか。
肢ごとの解説
- 1誤り
安全認定を先行処分とする建築確認の取消訴訟では、いわゆる違法性の承継が認められ、後行処分の取消訴訟で先行処分の違法を主張できます(最判平21・12・17)。無効事由に限定する本肢は妥当ではありません。
- 2誤り
建築主事が相当期間内に確認済証を交付しないことが適法とされる場合を、申請者の任意の同意がある場合に限るとはされておらず、本肢は妥当ではありません。
- 3正しい
建築確認は工事着手前の公権的判断にすぎず、工事完了により取消訴訟の訴えの利益は消滅します(最判昭59・10・26)。本肢は妥当です。
- 4誤り
指定確認検査機関の建築確認に係る損害賠償への訴えの変更では、被告は当該事務の帰属する地方公共団体となり得るのであり、民間法人に限るとする本肢は妥当ではありません(最決平17・6・24参照)。
- 5誤り
構造計算書偽装を看過した建築確認が国家賠償法上違法となる余地がないとはいえず、『違法となる余地はなく請求は認められない』と言い切る本肢は妥当ではありません。
解説
正解(妥当なもの)は肢3です。判例(最判昭59・10・26)は、建築確認は工事の着手前にその計画の建築関係規定適合性を公権的に判断する行為にすぎず、当該建築物の工事が完了すれば建築確認の取消しを求める訴えの利益は消滅するとしており、肢3は妥当です。
ここがポイント
建築確認は工事完了により訴えの利益が消滅する(最判昭59・10・26)。一方、安全認定と建築確認のような連続する処分では違法性の承継が認められる場合がある(最判平21・12・17)。
本ページに掲載する問題文・選択肢は、一般財団法人 行政書士試験研究センターが公表する令和7年度(2025年度)行政書士試験の試験問題からの引用です。正解は同機関公表の正答に基づきます。解説・ポイントは自習室比較ナビ編集部が独自に作成したものです。
解説は作成時点(2026-06-07)の法令にもとづく編集部の見解です。法改正により最新の法令と一致しない場合があります。正確性を保証するものではないため、必ず最新の公式情報をご確認ください。