令和7年度 行政書士試験 問3 法の下の平等
法の下の平等に関する次の記述のうち、最高裁判所の判例に照らし、妥当なものはどれか。
肢ごとの解説
- 1誤り
尊属殺重罰規定違憲判決(最大判昭和48年4月4日)は、立法目的は合憲としつつ、刑の加重の程度が極端で目的達成手段として不合理であるとして違憲としました。社会的身分による差別ゆえ厳格審査をすべきとした論理ではないため妥当ではありません。
- 2誤り
大島訴訟(最大判昭和60年3月27日)は、給与所得者と事業所得者の区別につき租税立法の合理性を広く認めましたが、その理由は租税法分野における立法裁量の広さにあり、「14条1項列挙事由でないから」を理由とするものではありません。判旨の理由づけが正確でなく妥当ではありません。
- 3誤り
再婚禁止期間違憲判決(最大判平成27年12月16日)は、立法目的(父性推定の重複回避)には合理性を認めつつ、100日を超える部分は合理性を欠き違憲としました。性別差別ゆえ性別以外の区別より厳格に審査すべきとする一般論を採ったわけではないため妥当ではありません。
- 4正しい
婚外子相続分違憲決定(最大決平成25年9月4日)の趣旨に合致し妥当です。子にとって選択・修正の余地のない事柄を理由に不利益を及ぼすことは許されず、子を個人として尊重すべきとの考えが確立し、嫡出でない子の相続分を2分の1とする規定の合理性は失われたとしました。
- 5誤り
生存権の具体化については立法府の広い裁量が認められ(堀木訴訟・最大判昭和57年7月7日)、著しく合理性を欠き裁量の逸脱・濫用がある場合に限り違憲となります。厳格かつ慎重な審査が要請されるとする本肢は妥当ではありません。
解説
本問は妥当なものを選ぶ問題です。婚外子相続分違憲決定(最大決平成25年9月4日)は、嫡出でない子の法定相続分を嫡出子の2分の1とする民法旧900条4号ただし書前段について、子は自ら選択・修正できない出生という事柄を理由に不利益を受けるべきではなく、子を個人として尊重すべきとの考えが確立してきたとして、その合理性は失われ法の下の平等に反し違憲としました。これに合致する肢4が妥当です。肢1(尊属殺)、肢2(大島訴訟)、肢3(再婚禁止期間)、肢5(生存権・堀木訴訟)は、いずれも結論または理由づけが判例と一致せず妥当ではありません。
ここがポイント
婚外子相続分違憲決定(最大決平25・9・4)は、子が選択できない事柄での不利益取扱いを許さず、相続分2分の1規定を違憲とした。生存権は広い立法裁量(堀木訴訟)。
本ページに掲載する問題文・選択肢は、一般財団法人 行政書士試験研究センターが公表する令和7年度(2025年度)行政書士試験の試験問題からの引用です。正解は同機関公表の正答に基づきます。解説・ポイントは自習室比較ナビ編集部が独自に作成したものです。
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