令和7年度 行政書士憲法難易度 標準

令和7年度 行政書士試験 問4 取材・報道の自由

問題(引用)出典: 一般財団法人 行政書士試験研究センター「令和7年度 行政書士試験 試験問題」問4(原文のまま・無改変)

取材・報道の自由に関する次の記述のうち、最高裁判所の判例に照らし、妥当でないものはどれか。

正解5選択肢 5 が正しい

肢ごとの解説

  • 1正しい

    博多駅事件(最大決昭和44年11月26日)の趣旨どおりで妥当です。公正な刑事裁判の実現のために取材結果が証拠として必要な場合、取材の自由が一定の制約を受けてもやむを得ないとしました。

  • 2正しい

    外務省秘密漏洩事件(西山記者事件・最決昭和53年5月31日)の趣旨どおりで妥当です。取材手段が刑罰法令に触れなくても、人格の尊厳を著しく蹂躪する等社会観念上是認できない態様であれば、正当な取材活動を逸脱します。

  • 3正しい

    サンケイ新聞事件(最判昭和62年4月24日)の趣旨どおりで妥当です。不法行為の成立を前提としない反論権は、批判的記事の掲載を萎縮させ表現の自由を間接的に侵すおそれがあり、当然には認められないとしました。

  • 4正しい

    レペタ訴訟(最大判平成元年3月8日)の趣旨どおりで妥当です。司法記者クラブ所属記者にのみ法廷でのメモ採取を許可した区別には合理性があり、法の下の平等に反しないとしました。

  • 5誤り

    取材源秘匿に関する最決平成18年10月3日は、報道関係者の取材源は、原則として民事訴訟法197条1項3号の証言拒絶が認められる『職業の秘密』に当たり、取材源秘匿が保護に値する場合は証言を拒絶できるとしました。職業の秘密に該当しないとする本肢は判例に反し妥当ではありません。

解説

本問は妥当でないものを選ぶ問題です。最決平成18年10月3日は、報道関係者の取材源は職業上の秘密に当たり、その秘匿は報道の自由を確保するうえで重要な社会的価値を有するとして、取材源の秘密が保護に値する場合には民事訴訟法197条1項3号の『職業の秘密』として証言を拒絶できるとしました。したがって「職業の秘密に該当しない」とする肢5が判例に反し妥当ではありません。他の肢は、博多駅事件、西山記者事件、サンケイ新聞事件、レペタ訴訟といずれも判例どおりです。

ここがポイント

報道関係者の取材源は民訴197条1項3号の『職業の秘密』に当たり、保護に値する場合は証言を拒絶できる(最決平18・10・3)。

本ページに掲載する問題文・選択肢は、一般財団法人 行政書士試験研究センターが公表する令和7年度(2025年度)行政書士試験の試験問題からの引用です。正解は同機関公表の正答に基づきます。解説・ポイントは自習室比較ナビ編集部が独自に作成したものです。

解説は作成時点(2026-06-07)の法令にもとづく編集部の見解です。法改正により最新の法令と一致しない場合があります。正確性を保証するものではないため、必ず最新の公式情報をご確認ください。