令和7年度 行政書士試験 問5 国会の召集
国会の召集に関する次の文章の空欄 ア 〜 エ に当てはまる語句の組合せとして、妥当なものはどれか。 憲法は、国会について ア 制を採用し、内閣がその召集を実質的に決定する権限を有するものとした上で、52条、53条及び54条1項において、常会、 イ 会及び ウ 会の召集時期等について規定している。そのうち憲法53条は、前段において、内閣は、 イ 会召集決定をすることができると規定し、後段において、いずれかの議院の総議員の4分の1以上による イ 会召集要求があれば、内閣は、 イ 会召集決定をしなければならない旨を規定している。これは、国会と内閣との間における権限の分配という観点から、内閣が イ 会召集決定をすることとしつつ、これがされない場合においても、国会の ア を開始して国会による国政の根幹に関わる広範な権能の行使を可能とするため、各議院を組織する一定数以上の議員に対して イ 会召集要求をする権限を付与するとともに、この イ 会召集要求がされた場合には、内閣が イ 会召集決定をする義務を負うこととしたものと解されるのであって、個々の国会議員の イ 会召集要求に係る エ を保障したものとは解されない。 (最三小判令和5年9月12日民集77巻6号1515頁)
肢ごとの解説
- 1誤り
アを会期とする点は妥当ですが、イを特別・ウを臨時とする点が逆で、かつエを「権限又は権能」とする点も判旨と異なるため妥当ではありません。
- 2誤り
アを立法期とし、エを「権限又は権能」とする点が妥当ではありません。憲法が採るのは会期制であり、判旨は個々の議員の『権利又は利益』を保障したものではないとしています。
- 3誤り
アとエは妥当ですが、イを特別・ウを臨時とする点が逆です。憲法53条が規定するのは臨時会の召集ですから、イには臨時が入ります。
- 4誤り
アを立法期とし、イを特別とする点、エを「権限又は権能」とする点がいずれも妥当ではありません。
- 5正しい
ア=会期、イ=臨時、ウ=特別、エ=権利又は利益で妥当です。憲法は会期制を採り、53条は内閣の臨時会召集と、4分の1以上の議員による臨時会召集要求を定めますが、判旨は個々の議員の召集要求に係る権利・利益を保障したものではないとしました。
解説
正解は肢5(ア=会期、イ=臨時、ウ=特別、エ=権利又は利益)です。憲法は国会の活動について会期制を採用し、52条で常会、53条で臨時会、54条1項で特別会の召集を定めています。53条後段は、いずれかの議院の総議員の4分の1以上の要求があれば内閣が臨時会召集を決定する義務を負う旨を定めますが、最三小判令和5年9月12日は、この規定は国会の会期を開始させるための制度であって、個々の国会議員の臨時会召集要求に係る『権利又は利益』を保障したものとは解されないとしました。空欄イ・ウの臨時会と特別会の区別、エの『権利又は利益』が決め手です。
ここがポイント
憲法は会期制を採用。53条の臨時会召集要求(4分の1以上)は国会の会期開始のための制度で、個々の議員の権利・利益を保障したものではない(最三小判令5・9・12)。
本ページに掲載する問題文・選択肢は、一般財団法人 行政書士試験研究センターが公表する令和7年度(2025年度)行政書士試験の試験問題からの引用です。正解は同機関公表の正答に基づきます。解説・ポイントは自習室比較ナビ編集部が独自に作成したものです。
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