令和7年度 行政書士試験 問32 連帯債務
AとBが、Cから連帯して400万円を借りている場合(AとBの負担部分は200万円ずつ)に関する次の記述のうち、民法の規定および判例に照らし、妥当なものはどれか。
肢ごとの解説
- 1誤り
先に弁済したBが事後の通知を怠った場合と、後に弁済するAが事前の通知を怠った場合とでは扱いが異なり、本肢のようにAが当然に自己の弁済を有効とみなせるわけではありません。本肢は妥当ではありません。
- 2正しい
事前の通知を怠ったAに対し、Bは債権者に対抗できた相殺をもって自己の負担部分につき求償を拒めます(民法443条1項)。本肢は妥当です。
- 3誤り
連帯債務者の一人が相殺を援用すれば債務は全員のために全部消滅し、負担部分に限られるわけではありません(民法439条1項)。本肢は妥当ではありません。
- 4誤り
連帯債務者の一人に対する免除は相対効が原則であり、他の連帯債務者は履行を拒めません(民法441条)。本肢は妥当ではありません。
- 5誤り
連帯債務者の一人について時効が完成しても相対効にとどまり(民法441条)、弁済したBは負担部分につきAに求償できます。求償できないとする本肢は妥当ではありません。
解説
正解(妥当なもの)は肢2です。連帯債務者Aが弁済に先立つ事前の通知を怠った場合、他の連帯債務者Bは、債権者Cに対抗することができた事由をもってその負担部分について求償を拒むことができます(民法443条1項)。BがCに対し200万円の反対債権を有していたときは、その負担部分につき相殺を主張してAの求償に対抗でき、肢2は妥当です。
ここがポイント
連帯債務者が事前の通知を怠って弁済すると、他の連帯債務者は債権者に対抗できた事由(反対債権による相殺など)をもって求償を拒める(民法443条1項)。
本ページに掲載する問題文・選択肢は、一般財団法人 行政書士試験研究センターが公表する令和7年度(2025年度)行政書士試験の試験問題からの引用です。正解は同機関公表の正答に基づきます。解説・ポイントは自習室比較ナビ編集部が独自に作成したものです。
解説は作成時点(2026-06-07)の法令にもとづく編集部の見解です。法改正により最新の法令と一致しない場合があります。正確性を保証するものではないため、必ず最新の公式情報をご確認ください。