平成29年度 社労士試験 問12 傷病補償年金
傷病補償年金に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
肢ごとの解説
- 1誤り
労災則18条の2により、療養開始後1年6か月を経過した日において治っていない場合、当該日以後1か月以内に「傷病の状態等に関する届」を提出させる旨が定められています。記述どおり正しい肢です。
- 2誤り
傷病補償年金の傷病等級は、6か月以上にわたって存する障害の状態により認定する旨の通達があります(行政解釈)。記述どおり正しい肢です。
- 3誤り
傷病等級に該当しなくなれば傷病補償年金は失権し、療養のため労働不能で賃金を受けられないときは休業補償給付の請求が可能です。記述どおり正しい肢です。
- 4正しい
傷病補償年金は、所轄労働基準監督署長の職権により決定される給付であり、障害の程度の変更により新たな傷病等級に該当した場合は、署長は「裁量により」ではなく当然に新等級に応じた年金を支給する決定をしなければなりません(労災法18条の2、労災則18条の3)。「裁量により」とする本肢は誤りです。
- 5誤り
労災法19条により、療養開始後3年経過日に傷病補償年金を受けている場合、労基法19条1項の解雇制限との関係では同日に労基法81条の打切補償を支払ったものとみなされます。記述どおり正しい肢です。
解説
傷病補償年金は、療養開始後1年6か月を経過しても治癒せず、傷病等級1〜3級に該当する場合に、所轄労働基準監督署長の職権で支給される年金給付です。障害の程度に変更があり新たな傷病等級に該当した場合、署長は当然に新等級に応じた年金支給決定を行うべきもので、署長の裁量による選択ではありません。療養開始後3年経過時の打切補償みなし(労災法19条)、傷病等級非該当時の休業補償給付への切替えなど、関連論点も整理しておきましょう。
ここがポイント
傷病等級の変更に伴う傷病補償年金の支給決定は職権で行われ、所轄署長の裁量によるものではありません。
本ページに掲載する問題文・選択肢は、全国社会保険労務士会連合会 試験センターが公表する平成29年度(2017年度)社会保険労務士試験の試験問題からの引用です。正解は同機関公表の正答に基づきます。解説・ポイントは自習室比較ナビ編集部が独自に作成したものです。
解説は作成時点(2026-06-08)の法令にもとづく編集部の見解です。法改正により最新の法令と一致しない場合があります。正確性を保証するものではないため、必ず最新の公式情報をご確認ください。