平成29年度 社労士試験 問18 労働保険徴収法第2条賃金
労働保険徴収法第2条に定める賃金に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
肢ごとの解説
- 1誤り
退職金相当額の前払い分は、給与・賞与等に上乗せして支払われる場合、原則として一般保険料の算定基礎となる賃金総額に算入されます(行政解釈)。記述どおり正しい肢です。
- 2誤り
遡及昇給による差額は、昇給することおよび計算方法が決定していれば支払義務が確定したものとして賃金に該当します(行政解釈)。記述どおり正しい肢です。
- 3正しい
賃金締切日前に死亡した労働者に支払われていない賃金についても、債務として確定している以上、保険料の徴収対象となります。「徴収しない」とする本肢は誤りです(行政解釈)。
- 4誤り
事業主が労働者を被保険者として保険会社と契約する生命保険等の保険料を全額負担した場合、当該保険料は労働の対償としての性質を欠くため賃金とはなりません(行政解釈)。記述どおり正しい肢です。
- 5誤り
住居の利益は、無償供与の場合、未供与者に対し均衡を失しない均衡手当が一律支給されない限り、賃金として扱われません(行政解釈)。記述どおり正しい肢です。
解説
労働保険徴収法2条2項は賃金を「賃金、給料、手当、賞与その他名称のいかんを問わず、労働の対償として事業主が労働者に支払うものをいう」と定義しています。賃金締切日前に労働者が死亡した場合でも、当該労働者が現に労働した期間に対応する賃金の支払債務は確定しており、保険料の算定基礎たる賃金総額に含めて徴収する必要があります。退職金の前払い、遡及昇給差額、事業主負担の生命保険料、住居の利益など、賃金該当性の境界線にある項目を整理しておきましょう。
ここがポイント
賃金締切日前に死亡した労働者の未払賃金も、債務確定済みのものは保険料徴収の対象となります。
本ページに掲載する問題文・選択肢は、全国社会保険労務士会連合会 試験センターが公表する平成29年度(2017年度)社会保険労務士試験の試験問題からの引用です。正解は同機関公表の正答に基づきます。解説・ポイントは自習室比較ナビ編集部が独自に作成したものです。
解説は作成時点(2026-06-08)の法令にもとづく編集部の見解です。法改正により最新の法令と一致しない場合があります。正確性を保証するものではないため、必ず最新の公式情報をご確認ください。