平成29年度 社労士社会保険に関する一般常識難易度 やや難

平成29年度 社労士試験 問36 次の記述のうち、正しいものはどれか

問題(引用)出典: 全国社会保険労務士会連合会 試験センター「平成29年度 社会保険労務士試験 試験問題」問36(原文のまま・無改変)

次の記述のうち、正しいものはどれか。

正解2選択肢 2 が正しい

肢ごとの解説

  • 1誤り

    社会保険審査官及び社会保険審査会法に定める社会保険審査官は『厚生労働省の職員のうちから厚生労働大臣が命ずる』とされており(同法2条)、人格・識見要件の規定の対象は社会保険審査会の委員です。本肢は『社会保険審査官』と『社会保険審査会の委員』の要件を混同しており、誤りです。

  • 2正しい

    国民健康保険法91条の3により、保険料その他国民健康保険法の規定による徴収金に関する処分の取消しの訴えは、審査請求に対する裁決を経た後でなければ提起できないとする審査請求前置主義が採用されています。正しい記述です。

  • 3誤り

    介護保険法の要介護認定など同法による処分に不服がある者は、各都道府県に置かれる介護保険審査会に対して審査請求をします(介護保険法183条)。都道府県知事への審査請求ではないため、誤りです。

  • 4誤り

    社会保険審査会の審理は原則公開で、当事者の申立があった場合に公開しないことができるとされています(社会保険審査官及び社会保険審査会法41条)。本肢は原則と例外が逆であり、誤りです。

  • 5誤り

    社会保険労務士試験の試験事務に係る処分等に不服がある者は、社会保険労務士法に基づき厚生労働大臣に対し審査請求をすることができます。地方厚生局長又は都道府県労働局長への審査請求ではなく、誤りです。

解説

正解は肢2です。国民健康保険の保険料に関する処分の取消訴訟は、国民健康保険法91条の3により審査請求に対する裁決を経た後でなければ提起できず、いわゆる審査請求前置主義が採用されています。社会保険分野の不服申立てルートは法律ごとに微妙に異なり、肢3の介護保険は介護保険審査会、肢5の社労士試験事務は厚生労働大臣など、宛先を取り違えやすいのが本問の狙いです。社会保険審査官と社会保険審査会の委員の任命要件(肢1)、社会保険審査会の公開原則(肢4)も頻出論点ですので、条文どおりの宛先・公開原則を正確に押さえておきましょう。

ここがポイント

国保の保険料処分は審査請求前置主義(国保法91条の3)。介護保険は介護保険審査会、社労士試験は厚労大臣と、不服申立て先を法律ごとに整理して覚えるのがポイントです。

本ページに掲載する問題文・選択肢は、全国社会保険労務士会連合会 試験センターが公表する平成29年度(2017年度)社会保険労務士試験の試験問題からの引用です。正解は同機関公表の正答に基づきます。解説・ポイントは自習室比較ナビ編集部が独自に作成したものです。

解説は作成時点(2026-06-08)の法令にもとづく編集部の見解です。法改正により最新の法令と一致しない場合があります。正確性を保証するものではないため、必ず最新の公式情報をご確認ください。