平成29年度 社労士健康保険法難易度 やや難

平成29年度 社労士試験 問44 ア〜オの組合せ問題

問題(引用)出典: 全国社会保険労務士会連合会 試験センター「平成29年度 社会保険労務士試験 試験問題」問44(原文のまま・無改変)

健康保険法に関する次のアからオの記述のうち、正しいものの組合せは、後記AからEまでのうちどれか。 ア 介護保険料率は、各年度において保険者が納付すべき介護納付金( 日雇特例被保険者に係るものを除く。)の額( 全国健康保険協会が管掌する健康保険においては、所定の国庫補助額を控除した額 )を当該年度における当該保険者が管掌する介護保険第2号被保険者である被保険者の総報酬額の総額の見込額で除して得た率を基準として、保険者が定める。なお、本問において特定被保険者に関する介護保険料率の算定の特例を考慮する必要はない。 イ 被保険者に係る療養の給付は、同一の傷病について、介護保険法の規定によりこれに相当する給付を受けることができる場合には、健康保険の給付は行われない。 ウ 健康保険事業の事務の執行に要する費用について、国庫は、全国健康保険協会に対して毎年度、予算の範囲内において負担しているが、健康保険組合に対しては負担を行っていない。 エ 事業主は、被保険者に係る4分の3未満短時間労働者に該当するか否かの区別の変更があったときは、当該事実のあった日から10日以内に被保険者の区別変更の届出を日本年金機構又は健康保険組合に提出しなければならない。なお、本問の4分の3未満短時間労働者とは、1週間の所定労働時間が同一の事業所に使用される通常の労働者の1週間の所定労働時間の4分の3未満である者又は1か月間の所定労働日数が同一の事業所に使用される通常の労働者の1か月間の所定労働日数の4分の3未満である者であって、健康保険法第3条第1項第9号イからニまでのいずれの要件にも該当しないものをいう。 オ 前月から引き続き任意継続被保険者である者が、刑事施設に拘禁されたときは、原則として、その月以後、拘禁されなくなった月までの期間、保険料は徴収されない。

正解1選択肢 1 が正しい

肢ごとの解説

  • 1正しい

    アは介護保険料率の算定式が健康保険法160条16項どおりで正しく、イは健康保険法55条により介護保険法による相当給付がある場合に健康保険給付を行わない旨が定められており正しい。両方とも正しく、これが正解です。

  • 2誤り

    アは正しいが、エは『4分の3未満短時間労働者の区別変更の届出』が出題当時の法令上認められておらず誤りです。アとエの組合せは正しい組合せにならず、不適切です。

  • 3誤り

    イは正しいが、ウは健康保険事業の事務費は健康保険組合に対しても国庫負担の対象となるため誤りです(健康保険法151条)。組合せとして不適切です。

  • 4誤り

    ウは誤り、オも『刑事施設拘禁中の任意継続被保険者の保険料免除』という規定はなく誤りです。任意継続被保険者の保険料は拘禁中も徴収されます。両方とも誤りで、組合せとして不適切です。

  • 5誤り

    エ・オいずれも誤りで、正しい組合せにはなりません。

解説

正解は肢1(A・アとイ)です。アの介護保険料率の算定式は健康保険法160条16項に定める基本算定式どおりで、介護納付金(協会管掌の場合は国庫補助控除後)を介護保険第2号被保険者である被保険者の総報酬額総額の見込額で除した率を基準として保険者が定めます。イも健康保険法55条で、療養の給付について介護保険法の規定により相当給付を受けられるときは健康保険給付を行わないと定められています。ウは健康保険組合に対する事務費の国庫負担も法151条に基づき存在するため誤り、エは出題当時の届出規定にない記述、オは任意継続被保険者の保険料が拘禁中に免除される規定がないため誤りです。組合せ問題は『2肢確定で残りを切り捨てる』戦略が有効で、本問もア・イが明確に正しいことから肢1に絞り込めます。

ここがポイント

組合せ問題は『確実な正誤2つで選択肢を絞る』。介護保険給付と健康保険給付の調整(法55条)と国庫負担の範囲は頻出。

本ページに掲載する問題文・選択肢は、全国社会保険労務士会連合会 試験センターが公表する平成29年度(2017年度)社会保険労務士試験の試験問題からの引用です。正解は同機関公表の正答に基づきます。解説・ポイントは自習室比較ナビ編集部が独自に作成したものです。

解説は作成時点(2026-06-08)の法令にもとづく編集部の見解です。法改正により最新の法令と一致しない場合があります。正確性を保証するものではないため、必ず最新の公式情報をご確認ください。