平成29年度 社労士試験 問47 健康保険法
健康保険法に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
肢ごとの解説
- 1正しい
入院時食事療養費は健康保険法85条5項に基づき、保険者が被保険者に代わって病院・診療所に直接支払う『現物給付化』の仕組みがあり、支払いがあったときは被保険者に支給されたものとみなされます。条文どおり正しく、これが正解です。
- 2誤り
保険医療機関・保険薬局の指定辞退、保険医・保険薬剤師の登録抹消の予告期間は『1か月以上』とされています(健康保険法79条等)。14日以上とする本肢は誤りです。
- 3誤り
被扶養者に係る訪問看護は『家族訪問看護療養費』として被保険者に支給されるもので、被扶養者本人に支給される訪問看護療養費ではありません(健康保険法111条)。本肢は支給対象者と給付名を取り違えており、誤りです。
- 4誤り
刑事施設等への拘禁中は被保険者本人に対する保険給付(療養の給付・傷病手当金等)は行われませんが、被扶養者に対する給付(家族療養費等)は行われます。被扶養者の給付まで行えないとする本肢は誤りです。
- 5誤り
健康保険法58条2項により、事業主が虚偽の報告・証明等により保険給付がなされた場合には、事業主に対しても保険給付を受けた者と連帯して徴収金を納付すべきことを命じることができます。受給者にのみ命じうるとする本肢は誤りです。
解説
正解は肢1です。入院時食事療養費は健康保険法85条5項により、保険者が病院・診療所に対し直接支払うことができ、その場合は被保険者に対し入院時食事療養費の支給があったものとみなされる『代理受領』方式が採られています。これにより被保険者は食事代の自己負担分のみを窓口で支払えば足ります。肢2の指定辞退・登録抹消の予告期間(正しくは1か月以上)、肢3の家族訪問看護療養費の支給対象者、肢4の被扶養者給付の取扱い、肢5の事業主への連帯徴収はいずれも条文との細かい齟齬を狙った誤りで、社労士試験頻出の引っかけパターンです。
ここがポイント
入院時食事療養費は『代理受領=保険者が病院に直接支払うとみなし支給』。指定辞退の予告期間は1か月以上、家族給付の名称・対象者にも注意。
本ページに掲載する問題文・選択肢は、全国社会保険労務士会連合会 試験センターが公表する平成29年度(2017年度)社会保険労務士試験の試験問題からの引用です。正解は同機関公表の正答に基づきます。解説・ポイントは自習室比較ナビ編集部が独自に作成したものです。
解説は作成時点(2026-06-08)の法令にもとづく編集部の見解です。法改正により最新の法令と一致しない場合があります。正確性を保証するものではないため、必ず最新の公式情報をご確認ください。