平成29年度 社労士厚生年金保険法難易度 難

平成29年度 社労士試験 問51 厚生年金保険法

問題(引用)出典: 全国社会保険労務士会連合会 試験センター「平成29年度 社会保険労務士試験 試験問題」問51(原文のまま・無改変)

厚生年金保険法に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

正解2選択肢 2 が正しい

肢ごとの解説

  • 1誤り

    障害厚生年金と同一の支給事由に基づく障害基礎年金については、いずれか一方への届出により他方への届出があったものとみなされる仕組みになっており、個別に届出が必要とする本肢は誤りです。

  • 2正しい

    国外居住等で遺族基礎年金の受給要件を満たさない子に対しては、遺族厚生年金の額に遺族基礎年金相当額を加算する制度(いわゆる中高齢寡婦加算ではなく、子に対する加算)が設けられています。遺族基礎年金不支給の代替として遺族厚生年金で補完する形となり、正しい記述で、これが正解です。

  • 3誤り

    60歳台後半の在職老齢年金の基本月額の計算には、経過的加算額及び繰下げ加算額は含まれません。これらは支給停止計算の対象外で、本肢は誤りです。

  • 4誤り

    高齢任意加入被保険者と事業主との間の保険料折半納付の同意・撤回の規定は、第1号厚生年金被保険者だけでなく第4号厚生年金被保険者(私学共済加入者)にも適用される趣旨で運用されています。本肢の例外的取扱いは誤りです。

  • 5誤り

    氏名・住所変更の届出はいずれも『10日以内』に行うとされており、住所変更を5日以内とする本肢は誤りです。

解説

正解は肢2です。国民年金法・厚生年金保険法の制度設計上、国外居住等で子に遺族基礎年金が支給されない場合でも、遺族厚生年金には遺族基礎年金相当額の加算(いわゆる『遺族基礎年金相当額の加算』)を行うことで実質的に同程度の遺族補償を実現する仕組みが設けられています。本問の事案は、被保険者ではないが障害等級2級の障害厚生年金受給権者であった者が死亡し、5歳の子1人が遺族となるケースで、まさにこの加算が適用される典型事例です。肢1の障害不該当届出(一方の届出でみなされる)、肢3の在職老齢年金の基本月額(経過的加算・繰下げ加算は含まない)、肢4の高齢任意加入被保険者の同意・撤回、肢5の住所・氏名変更届出(いずれも10日以内)は条文との細かな数値・適用範囲を問う引っかけです。

ここがポイント

国外居住等で遺族基礎が出ない子には、遺族厚生年金に基礎年金相当額を加算して補う。在職老齢の基本月額に経過的加算・繰下げ加算は含めない。

本ページに掲載する問題文・選択肢は、全国社会保険労務士会連合会 試験センターが公表する平成29年度(2017年度)社会保険労務士試験の試験問題からの引用です。正解は同機関公表の正答に基づきます。解説・ポイントは自習室比較ナビ編集部が独自に作成したものです。

解説は作成時点(2026-06-08)の法令にもとづく編集部の見解です。法改正により最新の法令と一致しない場合があります。正確性を保証するものではないため、必ず最新の公式情報をご確認ください。