平成29年度 社労士試験 問56 厚生年金保険法
厚生年金保険法に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。なお、本問における合意分割とは、厚生年金保険法第78条の2に規定する離婚等をした場合における標準報酬の改定の特例をいう。
肢ごとの解説
- 1正しい
合意分割により標準報酬が改定された場合は年金額の改定が行われ、被保険者期間300月みなしの障害厚生年金については離婚時みなし被保険者期間を計算の基礎としない取扱いで正しいです。
- 2正しい
3号分割は当事者の合意を要さない強制分割の仕組みで、合意の文書も不要であり正しい記述です。
- 3正しい
離婚時みなし被保険者期間は報酬比例部分の計算には反映されますが、特別支給の老齢厚生年金の定額部分の計算には用いられない取扱いで正しいです。
- 4正しい
合意分割請求前に当事者の一方が死亡した場合の救済規定として、死亡日から1か月以内に公正証書添付で請求があれば死亡日の前日に請求があったものとみなす取扱いどおりで正しいです。
- 5誤り
情報提供の請求には、離婚成立日からの3か月という期限はありません。本肢は期間の制限を誤って述べており誤りです。
解説
正解は肢5です。標準報酬改定請求の前提となる情報提供の請求には、離婚等が成立した日から3か月以内といった期間の制限はないため、本肢は誤りです。肢1は合意分割による年金額改定の取扱いと、300月みなしの障害厚生年金に離婚時みなし被保険者期間を反映しない取扱いの双方が正しく、肢2は3号分割が当事者の合意を要さず合意文書も不要であること、肢3は離婚時みなし被保険者期間が定額部分の計算には影響しないこと、肢4は当事者の一方の死亡前の請求とみなす救済規定として、いずれも正しい記述です。
ここがポイント
合意分割と3号分割の違い(合意要否)、離婚時みなし被保険者期間の反映範囲(報酬比例には反映、定額部分には不反映)を整理して覚えるのがコツです。
本ページに掲載する問題文・選択肢は、全国社会保険労務士会連合会 試験センターが公表する平成29年度(2017年度)社会保険労務士試験の試験問題からの引用です。正解は同機関公表の正答に基づきます。解説・ポイントは自習室比較ナビ編集部が独自に作成したものです。
解説は作成時点(2026-06-08)の法令にもとづく編集部の見解です。法改正により最新の法令と一致しない場合があります。正確性を保証するものではないため、必ず最新の公式情報をご確認ください。