平成29年度 社労士試験 問62 国民年金法に関する次のアからオの記述のうち、正しいものの組合せは、後記AからEまでのうちどれか
国民年金法に関する次のアからオの記述のうち、正しいものの組合せは、後記AからEまでのうちどれか。 ア 配偶者に支給する遺族基礎年金は、当該配偶者が、死亡した被保険者によって生計を維持されていなかった10歳の子と養子縁組をしたときは、当該子を養子とした日の属する月の翌月から年金額が改定される。 イ 冬山の登山中に行方不明になり、その者の生死が3か月間分からない場合には、死亡を支給事由とする給付の支給に関する規定の適用について、行方不明となった日にその者は死亡したものと推定される。 ウ 死亡した被保険者について、死亡日の前日において、死亡日の属する月の前々月までの1年間のうちに保険料が未納である月があったとしても、保険料納付済期間を25年以上有していたときには、遺族基礎年金を受けることができる配偶者又は子がいる場合、これらの者に遺族基礎年金の受給権が発生する。 エ 厚生労働大臣が、障害基礎年金の受給権者について、その障害の程度を診査し、その程度が従前の障害等級以外の障害等級に該当すると認めるときに、障害基礎年金の額を改定することができるのは、当該受給権者が65歳未満の場合に限られる。 オ 被保険者であった者が60歳以上65歳未満の間に傷病に係る初診日がある場合であって、当該初診日において、日本国内に住所を有しないときには、当該傷病についての障害基礎年金が支給されることはない。なお、当該傷病以外に傷病は有しないものとする。
肢ごとの解説
- 1誤り
アは「生計維持されていなかった子」との養子縁組では、その子は遺族基礎年金の加算対象である子に該当しないため改定事由とならず誤りです。組合せとして成立しません。
- 2誤り
アが誤りであり組合せとして不成立です。
- 3誤り
イは船舶・航空機の事故等で行方不明の場合の3か月死亡推定の規定で、登山等一般の行方不明には適用されないため誤りです。
- 4誤り
イが誤りであり、組合せとして不成立です。
- 5正しい
ウは長期要件(保険料納付済期間25年以上)を満たす場合の遺族基礎年金の支給についての記述として正しく、オは60歳以上65歳未満の被保険者だった者の特例の対象から、初診日に日本国内に住所がない者は除外される取扱いで、いずれも正しい記述です。
解説
正解は5(ウとオ)です。ウは、被保険者の死亡が死亡日前日において保険料納付済期間25年以上(長期要件)を満たす場合は、死亡日の属する月の前々月までの1年間の保険料未納の有無を問わず遺族基礎年金が支給されるという長期要件の取扱いどおりで正しいです。オは、いわゆる「20歳前障害」ではなく60歳以上65歳未満の被保険者であった者の特例について、初診日に日本国内に住所を有することが要件とされており、日本国内に住所がない場合は障害基礎年金は支給されない取扱いで正しいです。アは遺族基礎年金の加算対象となる子は「死亡した者によって生計を維持されていた子」に限られ、その他の子との養子縁組は改定事由になりません。イの3か月死亡推定は船舶事故・航空機事故等の限定的場面の規定で、冬山登山中の行方不明には適用されません。エは65歳未満に限られる障害基礎年金の額改定の制限はなく、診査による改定は65歳以上でも行い得ます。
ここがポイント
遺族基礎年金は短期要件(前々月までの1年間に未納なし)と長期要件(保険料納付済期間25年以上)の2系統。長期要件では直近1年の未納は問われません。
本ページに掲載する問題文・選択肢は、全国社会保険労務士会連合会 試験センターが公表する平成29年度(2017年度)社会保険労務士試験の試験問題からの引用です。正解は同機関公表の正答に基づきます。解説・ポイントは自習室比較ナビ編集部が独自に作成したものです。
解説は作成時点(2026-06-08)の法令にもとづく編集部の見解です。法改正により最新の法令と一致しない場合があります。正確性を保証するものではないため、必ず最新の公式情報をご確認ください。