平成30年度 社労士試験 問48 健康保険法
健康保険法に関する次のアからオの記述のうち、誤っているものの組合せは、後記AからEまでのうちどれか。なお、本問における短時間労働者とは、1週間の所定労働時間が同一の事業所に使用される通常の労働者の1週間の所定労働時間の4分の3未満である者又は1か月間の所定労働日数が同一の事業所に使用される通常の労働者の1か月間の所定労働日数の4分の3未満である者のことをいう。ア特定適用事業所に使用される短時間労働者の被保険者資格の取得の要件の1つである、1週間の所定労働時間が20時間以上であることの算定において、1週間の所定労働時間が短期的かつ周期的に変動し、通常の週の所定労働時間が一通りでない場合は、当該周期における1週間の所定労働時間の平均により算定された時間を1週間の所定労働時間として算定することとされている。イ短時間労働者を使用する特定適用事業所の被保険者の総数(短時間労働者を除く。)が常時500人以下になり、特定適用事業所の要件に該当しなくなった場合であっても、事業主が所定の労働組合等の同意を得て、当該短時間労働者について適用除外の規定の適用を受ける旨の申出をしないときは、当該短時間労働者の被保険者資格は喪失しない。ウ全国健康保険協会管掌健康保険の特定適用事業所に使用される短時間労働者が被保険者としての要件を満たし、かつ、同時に健康保険組合管掌健康保険の特定適用事業所に使用される短時間労働者の被保険者としての要件を満たした場合は、全国健康保険協会が優先して、当該被保険者の健康保険を管掌する保険者となる。エ特定適用事業所に使用される短時間労働者の被保険者資格の取得の要件の1つである、報酬の月額が88,000円以上であることの算定において、家族手当は報酬に含めず、通勤手当は報酬に含めて算定する。オ全国健康保険協会管掌健康保険において、短時間労働者ではない被保険者は、給与締め日の変更によって給与支給日数が減少した場合であっても、支払基礎日数が17日以上であれば、通常の定時決定の方法によって標準報酬月額を算定するものとして取り扱われる。
肢ごとの解説
- 1誤り
肢1(アとエ)は正解の組合せではありません。記述エは誤りですが、記述アの周期的変動時の1週間の所定労働時間の平均による算定は正しい内容であるため、この組合せには該当しません。
- 2誤り
肢2(アとオ)は正解の組合せではありません。記述ア・オはいずれも正しい記述であり、誤った記述の組合せにはなりません。
- 3誤り
肢3(イとウ)は正解の組合せではありません。記述ウは誤りですが、記述イの特定適用事業所の要件喪失時の取扱いは正しい内容であるため、この組合せには該当しません。
- 4誤り
肢4(イとオ)は正解の組合せではありません。記述イ・オはいずれも正しい記述であり、誤った記述の組合せにはなりません。
- 5正しい
誤っているのは記述ウと記述エです。ウは複数の特定適用事業所で要件を満たす場合の保険者の選択について協会が当然に優先するわけではなく誤り、エは報酬月額88,000円以上の算定において通勤手当・家族手当等を含めず最低賃金法で参入しない賃金を除いて算定する点で誤りです。よって本肢が正解です。
解説
正解は誤りの組合せである肢5(ウとエ)です。記述ウは、複数の特定適用事業所で短時間労働者の被保険者要件をともに満たす場合に、全国健康保険協会が当然に優先して保険者になるわけではなく、保険者の決定方法を誤っています。記述エは、報酬の月額88,000円以上という要件の算定にあたり、家族手当のみならず通勤手当や最低賃金法で算入しないとされる賃金等も除いて算定するため、『通勤手当は報酬に含めて算定する』とした点が誤りです。記述ア(周期的変動時の1週間の所定労働時間の平均算定)、イ(特定適用事業所該当性喪失時の資格存続)、オ(給与締め日変更時でも支払基礎日数17日以上なら通常の定時決定)はいずれも正しい記述です。
ここがポイント
短時間労働者の月額88,000円要件の算定では、通勤手当・家族手当・割増賃金・賞与等は除外する。組合せ問題は確実な肢ウ・エから判断。
本ページに掲載する試験問題(問題文・選択肢)は、平成30年度(2018年度)社会保険労務士試験のうち、公開されている過去問資料を参照して収録しています。正解は、全国社会保険労務士会連合会 試験センターが公表する正答に基づきます。社会保険労務士試験は試験センターが試験問題用紙を一般公開していないため、問題文・選択肢の収録は公開過去問資料を参照したものです。解説・ポイントは自習室比較ナビ編集部が独自に作成したものです。
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