平成30年度 社労士試験 問7 労働基準法
労働基準法に定める就業規則等に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
肢ごとの解説
- 1誤り
就業規則の本則とパートタイム労働者についての就業規則とは、全体として一つの就業規則を構成します。意見聴取(労基法90条)は、その事業場の全労働者を代表する者から行う必要があり、パート用就業規則についてのみ行えば足りるわけではないため、本肢は誤りです。
- 2正しい
労基法89条1号の『休暇』には育児休業も含まれますが、育児・介護休業法の定めるところにより育児休業を与える旨を就業規則に定めれば、対象者の範囲・手続・期間まで個別に記載しなくても記載義務を満たすとされています(行政解釈)。本肢が正しい記述です。
- 3誤り
制裁の定めをする場合にはその種類及び程度を記載しなければなりませんが(労基法89条9号)、制裁を定めない場合にその旨を記載する義務はありません。『制裁を定めない場合にはその旨を必ず記載』とする本肢は誤りです。
- 4誤り
減給の制裁における平均賃金を算定すべき事由の発生した日は、減給の制裁の意思表示が相手方に到達した日とされています(行政解釈)。制裁事由発生日(行為時)ではないため、本肢は誤りです。
- 5誤り
都道府県労働局長等が法令・労働協約に抵触する就業規則の変更を命ずることができる旨の規定(労基法92条2項)はありますが、勧告に従わなかった場合にその旨を公表できるという規定は労基法にありません。よって本肢は誤りです。
解説
正解は2です。労基法89条1号の『休暇』には育児休業も含まれますが、育児・介護休業法の定めるところにより育児休業を与える旨を就業規則に定めれば、対象労働者の範囲・取得手続・休業期間まで個別に記載しなくても記載義務を満たすと解されています。肢1は意見聴取を全労働者代表から行う必要がある点、肢3は制裁を定めない場合にその旨の記載義務はない点、肢4は減給制裁の平均賃金算定事由発生日が意思表示到達日である点、肢5は公表規定が労基法に存在しない点で、それぞれ誤りです。
ここがポイント
就業規則の制裁(減給等)は『定める場合』に種類・程度の記載が必要だが、定めない場合にその旨を記載する義務はない(相対的必要記載事項)。減給制裁の平均賃金算定事由発生日は意思表示の到達日。
本ページに掲載する試験問題(問題文・選択肢)は、平成30年度(2018年度)社会保険労務士試験のうち、公開されている過去問資料を参照して収録しています。正解は、全国社会保険労務士会連合会 試験センターが公表する正答に基づきます。社会保険労務士試験は試験センターが試験問題用紙を一般公開していないため、問題文・選択肢の収録は公開過去問資料を参照したものです。解説・ポイントは自習室比較ナビ編集部が独自に作成したものです。
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