令和元年度 社労士試験 問48 報酬・保険料免除・傷病手当金
健康保険法に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
肢ごとの解説
- 1正しい
退職時に支払われる退職金は報酬・賞与に該当しませんが、在職時に退職金相当額を給与・賞与に上乗せして前払いする場合は労働の対償としての性格から原則として報酬又は賞与に該当します。記述どおりで妥当です。
- 2正しい
産前産後休業の保険料免除は、出産予定日と実際の出産日のずれに応じて免除対象月が変動し、出産が予定より早まれば実際の出産日を基準に免除対象が前倒しされます。具体例の処理も妥当です。
- 3正しい
保険者は被保険者証の検認・更新を行うことができ、検認・更新を受けない被保険者証は無効となります。記述どおりで妥当です。
- 4正しい
資格喪失後の継続給付の傷病手当金の要件である「1年以上の被保険者期間」は、1日の空白もなく継続する異なる保険者の期間を合算して判断できます。任継・特退・共済組合員期間を含まない旨も妥当です。
- 5誤り
傷病手当金の支給があるまでの間、一時的に軽微な他の労務に服して賃金を得る場合についてまで一律に「労務不能に該当しない」と断定する点が、通達の趣旨と一致せず誤りです。本来の労務に代替的性格をもたない一時的・軽微な労務は労務不能の判断を直ちに否定しません。
解説
傷病手当金における「労務不能」の判断に関する論点です。被保険者が本来の職場の労務に就けない場合でも、職場転換等により就労可能な程度の他の軽微な労務に服して相当額の報酬を得ているような場合は労務不能に該当しません。もっとも、本来の職場の労務に対して代替的性格をもたない副業・内職や、傷病手当金の支給があるまでの間に一時的に軽微な労務に服して賃金を得るような場合まで、一律に「労務不能に該当しない」と断定するのは通達の趣旨に反します。肢5はこの点を過度に広く否定している点で誤りです。他の肢は、前払い退職金の報酬・賞与該当性(肢1)、産前産後休業の保険料免除の月単位の処理(肢2)、被保険者証の検認・更新(肢3)、継続給付の被保険者期間の合算(肢4)をいずれも正しく述べています。労務不能は本来の職務を基準に実質判断される点が核心です。
ここがポイント
傷病手当金の労務不能は本来の職務を基準に判断。代替的性格をもたない一時的・軽微な労務に服しても直ちに労務不能を否定しない。
本ページに掲載する試験問題(問題文・選択肢)は、令和元年度(2019年度)社会保険労務士試験のうち、公開されている過去問資料を参照して収録しています。正解は、全国社会保険労務士会連合会 試験センターが公表する正答に基づきます。社会保険労務士試験は試験センターが試験問題用紙を一般公開していないため、問題文・選択肢の収録は公開過去問資料を参照したものです。解説・ポイントは自習室比較ナビ編集部が独自に作成したものです。
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