令和元年度 社労士試験 問60 二以上事業所・在職老齢年金・賞与届
厚生年金保険法に関する次のアからオの記述のうち、正しいものの組合せはどれか。 ア 第1号厚生年金被保険者又は厚生年金保険法第27条に規定する70歳以上の使用される者(法律によって組織された共済組合の組合員又は私立学校教職員共済法の規定による私立学校教職員共済制度の加入者を除く。)は、同時に2以上の事業所(第1号厚生年金被保険者に係るものに限る。)に使用されるに至ったとき、当該2以上の事業所に係る日本年金機構の業務が2以上の年金事務所に分掌されている場合は、その者に係る日本年金機構の業務を分掌する年金事務所を選択しなければならない。 イ 船員たる被保険者であった期間が15年以上あり、特別支給の老齢厚生年金を受給することができる者であって、その者が昭和35年4月2日生まれである場合には、60歳から定額部分と報酬比例部分を受給することができる。 ウ 障害厚生年金の支給を受けている者が、当該障害厚生年金の支給要件となった傷病とは別の傷病により、障害手当金の支給を受けられる程度の障害の状態になった場合は、当該障害厚生年金と当該障害手当金を併給することができる。なお、当該別の傷病に係る初診日が被保険者期間中にあり、当該初診日の前日において、所定の保険料納付要件を満たしているものとする。 エ 64歳である特別支給の老齢厚生年金の受給権者が、被保険者(前月以前の月に属する日から引き続き当該被保険者の資格を有する者に限る。)である日が属する月において、その者の標準報酬月額とその月以前の1年間の標準賞与額の総額を12で除して得た額とを合算して得た額及び特別支給の老齢厚生年金の額(加給年金額を除く。)を12で除して得た額との合計額が47万円を超えるときは、その月の分の当該特別支給の老齢厚生年金について、当該合計額から47万円を控除して得た額の2分の1に相当する額に12を乗じて得た額が支給停止される。 オ 適用事業所の事業主は、第1号厚生年金被保険者であって、産前産後休業期間中や育児休業期間中における保険料の免除が適用されている者に対して、当該休業期間中に賞与を支給した場合は、賞与額の届出を行わなければならない。
肢ごとの解説
- 1正しい
同時に2以上の事業所(第1号厚生年金被保険者に係るもの)に使用され、その業務が2以上の年金事務所に分掌されているときは、業務を分掌する年金事務所を選択しなければなりません。アは正しい記述です。
- 2誤り
船員たる被保険者期間が15年以上ある昭和35年4月2日生まれの者でも、定額部分と報酬比例部分を60歳から受給できるとは限らず、生年月日に応じた支給開始年齢の引上げの対象となります。イは誤りです。
- 3誤り
障害厚生年金の受給権者が別の傷病で障害手当金に該当する程度の障害になっても、障害厚生年金と障害手当金を併給することはできません。ウは誤りです。
- 4誤り
在職老齢年金の支給停止額は、合計額から支給停止調整額(当時47万円)を控除して得た額の2分の1に12を乗じた額で計算しますが、本肢は標準賞与額の総額の取扱い等の述べ方に不正確な点があり誤りとされます。エは誤りです。
- 5正しい
産前産後休業期間中・育児休業期間中で保険料が免除されている者に賞与を支給した場合でも、事業主は賞与額の届出を行わなければなりません。オは正しい記述です。
解説
正解は肢2(アとオ)です。アは、2以上の事業所に使用され業務が2以上の年金事務所に分掌されているときに分掌する年金事務所を選択する旨で正しい記述です。オは、産前産後・育児休業で保険料が免除されている者に賞与を支給した場合でも賞与額の届出を要する旨で正しい記述です。イは支給開始年齢の引上げの整理が誤り、ウは障害厚生年金と障害手当金は併給できず誤り、エは在職老齢年金の支給停止額の述べ方に不正確な点があり誤りです。保険料免除中でも賞与届は必要、という点が実務上のポイントです。
ここがポイント
保険料免除中(産前産後・育児休業)でも賞与を支給したら賞与額の届出は必要。障害厚生年金と障害手当金は併給不可。2以上事業所では分掌する年金事務所を選択。
本ページに掲載する試験問題(問題文・選択肢)は、令和元年度(2019年度)社会保険労務士試験のうち、公開されている過去問資料を参照して収録しています。正解は、全国社会保険労務士会連合会 試験センターが公表する正答に基づきます。社会保険労務士試験は試験センターが試験問題用紙を一般公開していないため、問題文・選択肢の収録は公開過去問資料を参照したものです。解説・ポイントは自習室比較ナビ編集部が独自に作成したものです。
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