令和2年度 社労士社会保険に関する一般常識難易度 難

令和2年度 社労士試験 問40 社会保険制度の費用の負担及び保険料等

問題(引用)出典: 全国社会保険労務士会連合会 試験センター「令和2年度 社会保険労務士試験 試験問題」問40(原文のまま・無改変)

社会保険制度の費用の負担及び保険料等に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

正解2選択肢 2 が正しい

肢ごとの解説

  • 1誤り

    介護保険で被保険者証の返還を求め被保険者資格証明書を交付するのは、保険料を納期限から「1年6か月」が経過するまでに納付しない場合に、保険給付を一時差し止め、なお納付しないとき等です。「1年」とした点が誤りです(資格証明書の交付は1年6か月滞納の段階に対応)。

  • 2正しい

    国民健康保険で保険給付の支払を一時差し止めされた世帯主がなお滞納保険料を納付しないときは、市町村はあらかじめ通知して、一時差し止めに係る保険給付の額から滞納保険料額を控除できます(国保法第63条の2)。条文どおりの正しい記述です。

  • 3誤り

    後期高齢者医療制度の被保険者である船員は、疾病に関する給付を受けないため、疾病保険料率は算定の基礎になりません。災害保健福祉保険料率のみを乗じて算定するのが正しく、両料率を合算するとした点が誤りです。

  • 4誤り

    後期高齢者医療の窓口負担割合の判定は課税所得(145万円以上)と年収基準により行われますが、本肢の所得・収入の組合せでは一定以上の所得者に該当し得ます。問題で示された数値設定での結論や手続の説明が条文・基準に合致せず、本肢は誤りです。

  • 5誤り

    児童手当の所得制限は父母のうち所得の高い方(生計中心者)の所得で判定し、父母の所得を合算しません。合算して特例給付に該当するとした点が誤りです。所得制限額未満であれば本則の児童手当(月額1万円)が支給されます。

解説

正解は肢2です。国民健康保険では、保険料を滞納し保険給付の一時差し止めを受けた世帯主がなお納付しないとき、市町村はあらかじめ通知のうえ、差し止めた給付額から滞納保険料を控除できます(国保法第63条の2)。他の肢は、介護保険の資格証明書交付の滞納期間(肢1は1年6か月が正)、後期高齢者である船員の保険料率(肢3は災害保健福祉保険料率のみ)、児童手当の所得判定(肢5は合算でなく生計中心者の所得)など、数値・基準の誤りを含みます。社会保険横断の費用負担は制度ごとの数字の違いを正確に押さえる必要があります。

ここがポイント

国保は給付一時差止後、通知のうえ差止給付から滞納保険料を控除可。介護保険の資格証明書交付は1年6か月滞納。児童手当の所得制限は生計中心者の所得で判定(合算しない)。

本ページに掲載する試験問題(問題文・選択肢)は、令和2年度(2020年度)社会保険労務士試験のうち、公開されている過去問資料を参照して収録しています。正解は、全国社会保険労務士会連合会 試験センターが公表する正答に基づきます。社会保険労務士試験は試験センターが試験問題用紙を一般公開していないため、問題文・選択肢の収録は公開過去問資料を参照したものです。解説・ポイントは自習室比較ナビ編集部が独自に作成したものです。

解説は作成時点(2026-06-07)の法令にもとづく編集部の見解です。法改正により最新の法令と一致しない場合があります。正確性を保証するものではないため、必ず最新の公式情報をご確認ください。